今更ながら、ロシアピアニズム とは?と思う人も少なくないだろう。
まだ、鉄のカーテンの向こうだったソ連時代は確固たるものが存在していたように感じる。がしかし、ネットの影響もあって地球が小さくなった昨今、ロシアピアニズム に限らず世界中のピアニズムが似たり寄ったりの状況に陥り、それぞれの地域の風土のようなものが残念ながら失われてきたように思う。そのようなことを踏まえて考え、それでも、微かではあるが、少数の音楽家には未だロシアピアニズム と云える伝統が継承されているように感じる。とはいってもロシアピアニズム を特定して論じることは難しいことなのかもしれない。ただ1ついえることは、やはりこれも失われつつあるのだが、やはり、多様性にあると思う。もしかしたら、私が他のピアニズムをきちんと知らないのかもしれないが、ロシアピアニズム ほど、それぞれの個性が存在するピアニズムはないように思う。実際、このことは今は亡き、ヴェラ・ゴルノスタエヴァ教授も同じような発言をされていたようだ。がしかし、今となっては、若い世代のピアニスト達を聴く限り、グローバルになってしまい、没個性の状況になってしまったことを感じる。それが証拠に、私の間違えでなければ、アンドレイ・ガヴリーロフ先生はご自身が最後のロシアピアニズム の継承者であるとも仰っていたような気がする。確かに、最後の世代の方のようにも思えるのである。多様なロシアピアニズム の伝統の一つではあるが、次の世代に同じレベルを持ったピアニストは存在していないように感じてしまうのである。