昨夜のレッスンで、生徒、相澤弘子の弾くスクリャービンとリストには手前味噌だが驚愕させられた。このピアニズムというか倍音で弾く演奏の極限を聴くことができた。彼女はすでに門下になって18年、川村文雄は24年。それだけの時を経てきたからこそ達成した領域、私の知る限り我が国のほかでは聴くことができない演奏かもしれない。それは全く別物であり、異なった価値観の演奏であり、私にとって、私の所有する何者にも変えがたい無形財産であり、多くの者が脱落する中で残った者達だけがつかむことができる水準と言えるのかもしれない。この仕事をしていて本当に良かったと心から思った。