「クラシックはつまらない」「クラシックピアノはつまらない」「かたっくるしい」と思われる。
どうしてだろう?
究極的には、演奏がつまらないからだと思う。
専門家の私だって、つまらない演奏をされたら、なんというか、気がつくと耳が離れてしまい、別のことを考え出している。私だってそう思ってしまうのだから、クラシックに親しみのない人にとっては当然のことだろう。
私にとって、おもしろい演奏。それをしてくれなければ、もちろん感動にはつながらない。
じゃ、どうすればいいか?
思うにそれは、音色がたくさんあって、それがコロコロと変わってくれる。しかも音楽的に自然な変化がなされていなければならないということ。
しかし、一般的には思い込みだけの観念的な演奏で世の中溢れてしまっているように感じる。
それじゃ、「クラシックはつまらない」と言われるのは当然だと思う。どんなに高尚だろうが、おもしろくなければ、聴く人はいなくなってしまうかもしれない。もちろん、おもしろければ何をやってもいいとか、そういうことではない。
「クラシックはつまらない」と思う人が大勢いるわけだし、そう思われないために演奏者が本来すべきことは、自分が魅力的な演奏をしているかどうか?真摯に見直すべきではないか?それをやらずにたとえ、興味を惹くような演奏会を企画したとしても、それはただの一時しのぎに過ぎない。そういう昨今の風潮が残念だ。
なぜ、こんなことを思ったかというと、最近、生徒たちに15種類のタッチをやらせて、1音1音単位で違うタッチで弾かせてみたら、実におもしろい演奏になってきた。もちろん最初は左脳を使わなければ、タッチの種類が多いし、自然にリンクしないのだが、慣れてくると右脳で出来るようになる。そうなって初めて気がついた。
ジェシー・ノーマンから美空ひばりまで人気があるのは聴衆を飽きさせない歌声であるからで、ピアノも同じことだと思う。
とにかく私にとっても本当に我慢を強いられる演奏は音色が同じで強弱だけで弾いている演奏であり、この日本を含め、全世界的に気づくべきだし、いい加減やめてほしい。