レッスンを受けている生徒の演奏を聴いていると、私が指示したことをこなすために、左脳が働き出し、情報処理の演奏に陥ってしまうことがほとんどだと思う。ある意味では正しいと言える演奏なのだが、聴いている私としてはつまらない。目に見えない不思議な何か一番大切なものが失われてしまうようだ。演奏にとって不可欠な何か。よくある「コンクール弾き」と呼ばれる演奏、小さな子供が先生に仕込まれてこなしている演奏も同様に感じる。
やはり、いい演奏は右脳が働いていると思う。右脳が働きだすと、音色まで変わり、あとは歌い出す。本当に心からの音楽が生まれる。
演奏は情報処理ではいけないと思う。