世の中には聴いていて、寄り添うことができない、共感できない、場合によっては不快に思ったり拒絶してしまう演奏というものがある。
それはフレーズの表情のちょっとした瞬間もあれば、その演奏家の演奏そのものだったりする。
要するにコミュニケーションがうまく取れていないともいえる。
これは演奏だけに限ったことではなく、その人の考え方、生き方に通じることだと思う。
演奏で言えば、機械的だったり、名人芸的だったり、アグレッシヴだったりする演奏をされると、聴いている私は拒絶してしまう。
演奏者はもちろん、人として、芸術家として、そのような類のことはいつも見つめていなければならないことだと思う。
他者に対して自分や自分の演奏をどう受け取ってほしいのか?
要するに、自分が他者とどう接するのかという哲学的なことにつながるし、そういうことを大切に考え続けなければならないと思う。