プロになるためにはスケールの練習から始めなければいけないと教わり昔はやっていた。大学の練習室でもあちらこちらから聞こえてきたもの。ものすごい勢いでダーっと全調のスケールにカデンツは勝ち誇ったように聞こえたものだった。

でもある時やめた。

それはスケールのためのスケール練習で音楽だとは思わなかったから。何かそんなことをすると自分の大切にしている何かが音を立てて壊れていくように感じたから。スケールの練習が好きな人はいるらしいが自分は違うと感じていた。
奏法を変えてからなお一層スケールの練習は無意味なものと化していった。

未だにスケールの練習を推奨する教師がいるのだが、私は違和感を感じる。

なんだか正直に言っちゃうとスケールをダーっといきなり弾き始める人が違う惑星の人かと思ってしまう。圧倒されるが内心笑いがこみ上げてくる。

ごめんなさい。でも本当に可笑しいと思う。
その人が真剣に弾けば弾くほど。
本当にごめんなさい。

そもそもハノンなんていらない。この世からなくなればいいと思うぐらいだから。