若い時は迷いがいっぱいだ。
将来に対する不安から日々の些細なことまで。
そして何よりも自分自身というものに対して。
自分は何者?
と問い続ける若者もいるだろう。
わたしのような人生の秋を迎えたものからすると
若い人たちはどこへ向かっているのか不思議に思う。
ピアノをやること。
ピアノを続けること。
ピアノで成功すること。
大人が作ってしまった社会だから
わたしも責任を感じることがある。
でも、私がまだ若者だった頃
やはり大人が作った社会があった。
その中でピアノをやることの迷いがいっぱいあった。
失敗も多くした。
やはりどこへ向かっているのか
どこへ向かうべきなのか
自問自答が続く日々だった。
今思うのは、ピアノをやることに対して純粋でいられたと思えること。
大きな落とし穴がいっぱいの社会において
その落とし穴にはまらないで済んだこと。
コンクールがすべてという空気が蔓延していても
惑わされずに我が道を歩み続けてこられたこと。
そういう意味で私は幸運だったのかもしれない。