自分が心に描く演奏。
わたしにとっての若いころは二コラーエワだった。
そんな演奏と出会えたとしたら、それはチャンスだと思う。
そのチャンスを生かすも逃すも自分次第。
最初から、あのピアニストのような演奏はできないとあきらめるのは簡単。
それは、その時点でチャンスを逃したことになる。
もしかしたら、人生を放棄したと言えるかもしれない。
人間、理想の青写真を持つことは何事においても必要だと思う。
例えばホロヴィッツ。
ホロヴィッツのような演奏がしたいと心から思うなら
誰になんと言われようと、その思いを持ち続けることは大切だ。
もしかしたら、ホロヴィッツのような演奏が本当にできるようになれるかもしれないのだ。
人生、一生をかけても石にしがみついてもあきらめないこと。
わたしの中で二コラーエワに憧れてから28年目になろうとしている。
その理想は微妙な変化こそあれ基本は変わらずに持ち続けている。
せっかく生まれてきたのだから
一生をかけても追い続けたいプロジェクトを持ち続けたとしたら
そんな素敵な人生を送ることが出来たら
こんなに幸せなことはないと思う。