誤解を恐れずに述べれば
テクニックの向上が音楽の成長につながる。
もちろん、音楽というものはテクニックとは関係なく
変化する面も否定はしないが。
でも、もしその演奏者の演奏レベルという観点から捉えたときに
音楽が変化したとしても、演奏の水準は基本的に変わらないと思う。
わたしが意味するテクニックとは
表現するテクニックであり、間違わずに速く弾くための技巧ではない。
そうではなく、音楽を表現するための多彩なタッチであり
ピアノという楽器の性能を活かすことだと思っている。
そのようなテクニックを持ち合わせていなければ
どんなに素晴らしい音楽を考え、発見できたとしても
その表現の幅は、その演奏者の持っているテクニックの範囲を超えることはできないと考える。
すなわち、テクニックが向上しなければ、音楽の水準や幅は成長しないと思う。