ふと思う。
世界的ピアニストと地位を確立している人たちのことだ。
いわゆる、メジャーレーベルからCDを出しているピアニストに限る。
その大多数が分別ある思慮深い演奏活動を行っている。
それは何かというと、自身の持つピアニズムと言うものをわかって選曲をしていること。
例えば内田光子さんがラフマニノフやプロコフィエフのコンチェルトを弾いているだろうか?私の知る限り弾いていないと思う。
察するに、ラフマニノフやプロコフィエフで要求される響きというものがあり、それがないと彼らの音楽は成立しない。
それをわかっているから弾かないのだと思う。
コンクールでは猫も杓子もラフマニノフやプロコフィエフのコンチェルトを弾いているが、私に言わせればラフマニノフやプロコフィエフになっていない。
なぜならば、彼らの音楽に必要とする響きや音色の豊かさがないので彼らの音楽が成立していないと思う。
厳しいようだが現実だと思う。