今、モーツァルトの4番のソナタのレッスンをしていて思った。
デリケートという言葉が浮かんだ。
たった1センチの鍵盤の深さの中に、無限に音の表情の変化の可能性が存在する。
私に言わせれば、皆、弾きすぎているし、デリケートさに欠けるように思ってしまう。
現代のピアノという楽器の持つ多様な表現のできる高い性能を最大限に引き出していないし、そのことにさえ意識がいっていないように感じてしまう。特に若い世代に。
ピアノは本当にデリケートな楽器。
それなりに扱えば、必ず答えてくれる。
繊細な心を持った人に接するのと同じことだと思う。
そこには喜怒哀楽が存在する。
泣いている音を一度でも出せたら、ピアノを弾くことの本当のおもしろさを初めて知るだろう。