いわゆる「きらきら星変奏曲」。
子供でも知っている親しみやすい曲。
変奏曲だけあって、様々な表情に満ちた魅力あふれる作品だと思う。
私はこの曲を主にテクニックを学ぶための教材として、この曲の求める技術以上の実力を持った生徒に対しても、真の技術を根付かせるために課題として出すことが多い。
変奏によって、その魅力、世界観は一変する。
次から次へと変貌するその顔にワクワクしながらレッスンをしている。
モーツァルトは気高い魂の天上の音楽である。
誰しもが感じることだろう。
しかし私は、モーツァルトは現代のロックだと思う。
例えば躍動感に満ちた変奏において、バスがビートとなり乗りの良いリズムを作り出す。
そこに半音が混ざったときには、その興奮度合いは一層増す。
大人しくソファに座ってなんか聞いていられない衝動に駆られる。
ノリの良いリズムは、私の身体に心地よく踊りだしたくなる。
たまに本当に踊ってしまい、首や腰をおかしくしてしまうが。
これはモーツァルトが持っている、ある一面だと思う。
確かに魂は天井の音楽であることに異論はない。
でも、好んで聴かないがロックだって同じ。
そこに壁はない。
ジャンルは違っても、それぞれの音楽には強いメッセージが存在し
そこにはクラシック音楽だけが高尚であるという、ひとりよがりな偏見が残念ながら
あるように思う。
モーツァルトも当時のウィーンを中心にスターだったことを忘れてはならない。
良いものは時空を超えて存在し続ける。