今、シューベルトのアムプロムプチュop.90-1をレッスンした。
あまりにも壮絶な内容に「白鳥の歌」的な要素を感じた。
ここまで人は絶望の淵に立つことがあるのだろうか。
この作品では、凍るような冷たい音と涙に溢れた温かい音が相応しい。
そして何と言っても歌。
技術的には指の付け根の内側の筋肉の引き上げが重要となる。
引き上げることによって指の付け根の内側にエネルギーが宿り、バレエダンサーのつま先立ちをしている状態に近くなる。
その筋肉の引き上げが十分でないと、響きの高さが空中に十分に上に上がらず低くなってしまう。
低くなるということは、音が歌わなくなり、結果レガートにもならない。
色彩も緩んで締まりがなく、光沢のない音で緊張感が出ない弛緩した音楽になってしまう。
シューベルトに相応しい響きを紡ぎだすことの難しさを痛切に感じた。