ホロヴィッツの弾くリストのバラード2番を聴いた。
圧倒的で感動のあまり涙が出そうになるほどだった。
変幻自在に変わる無限とも言える音色の数々。
神々しいほどの甘美な世界から時には悪魔のような黒い炎まで。
すべての音が空間に広がり、呼吸をし、オペラ歌手のように歌う。
無意味に響く音は1音たりともない。
ホロヴィッツはホロヴィッツ。
真似をしてはいけないよ。
そんなことをいう教師は多いと思うが
それでは自らの見識の狭さを現してしまっていると思う。
ピアノを弾く衝動に駆られる過程において模倣は大切だ。
ホロヴィッツの魔法とも言えるロシアピアニズムの世界。
虜になるのは自然。
ただし、ホロヴィッツのメカニック(難しい曲を外さないで弾くという意味)に惹かれていただけではホロヴィッツの魅力を認識できているとは言えない。
あの音楽と歌う技術が自由に高い次元で結集されている奇跡に惚れるべきだ。