伝統あるロシアピアニズムの世界。中でも「ネイガウス流派」の魅力とは何だろう。
それは限りなく幻想的で気高い品格を備えた香しいほどの詩的な世界。
ロシアピアニズムと言っても一括りにはできない特別な世界である。
演奏は技術もさることながら、演奏者の品格、感受性、知識などなど多様な要素が正直に出てしまう。だから、演奏家はありとあらゆる分野に興味を持って、自分磨きの一生を送らなければならない。もちろん演奏家だけではなく、ピアノ教育者、そして大切な音作りの影武者である調律師も同じだと思う。
私の恩師である、ディーナ・ヨッフェ先生の一音には「ネイガウス流派」ならではの魅力が凝縮されていると思う。
先生の今までの人生そのものであり、なんと魅力あふれる世界だろう。
ゲンリッヒ・ネイガウスの古い録音を聴くと、その伝統が脈々と受け継がれていることを感じることができる。