挫折を若い時に経験すべきだと思う。
しかも這い上がれないほどの圧倒的な強い挫折。
それをしかもたくさんするべきだ。
若いうちなら、いくらでも再起できると思う。そして生きる肥やしになると思う。
ロシアピアニズムに出会ってしまった私が、当初は何もわからなくて夢と憧れと不安と絶望感に浸っていた日々。
複雑な感情が入り混じった中に母から届いた1枚のCD。
感動のあまり大声をあげて泣いていた1日が懐かしい。なすすべもなく遠い日本から離れた異国の地の中で味わっていた孤独感が一層拍車をかけた。とめどもなく大粒の涙が溢れて止まなかった。
それは私にとってのピアノ人生の中での1番大きな挫折だった。
あの経験があるから、ここまでこられた。