大学の入学試験の時のことです。実技試験の2日目。その日は朝1のグループにあてがわれ朝8時40分集合でした。当時千葉に住んでいた私は万が一のことを考えて朝の5時過ぎに家を出発。大学のある調布市仙川まで片道2時間は無事に過ぎ去り7時過ぎには学校に到着。当時は403教室(その後リフォームし402教室)がオーケストラの練習用の大教室でピアノ実技の試験場でした。

冬の寒い朝から手がかじかんだ状態でバッハとショパンのエチュード?なんと運が悪いのか!とあきらめ半分、やる気半分の境地で臨みました。

いざ試験場に入ってみると、試験官の先生方がおよそ20人以上、階段状にピアノを囲むように上から見下げられるように座っていて、私にとってはちょっとしたそびえ立つ山のように見え、益々緊張が増してきてしまったのです!まじ?この中でテンポの速いバッハのフーガとショパンのエチュードを弾くのか!!!!!やばい!マジ、緊張!

さて、心を落ち着けて、バッハの左手のオクターヴを厳かに弾き始めなくては!お辞儀をして椅子に座り、いざ弾こうと思ったのですが、なんと緊張のあまりどこのオクターヴから始まるのかわからなくなってしまったのです!!!!!

心の中は焦りまくり。はたしてどっちだっけ?????

時間にして多分実際は30秒くらいだったのでしょうが、私にはもっともっと長く感じられた無音の状態でした。

結局どこのオクターヴを弾くべきだったか?わからないのです。いくら思い出そうとしてもわからないのです。あれほど何十回と何百回と弾いたはずなのに・・・・・。

そして私はあきらめたのです。もし間違えて隣のオクターブを弾いてしまったら弾きなおせばいいや!もはや開き直りですね!

 

 

えいっ!と思って弾きました!

見事命中!!!!!

安堵しました。

 

無事、ショパンのエチュードを弾き終えて最後の和音が鳴り終わったとき、右斜め上前方に座っていらした寺西昭子先生と偶然視線が合ったのです。先生はにっこりと私に微笑んでくださいました。







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