大昔、私がドミトリー・バシキーロフ先生のレッスンを受けた時にも思い知りましたが、レガートだと自分では思っていたタッチが、レガートではありませんでした。

 

皆さんのタッチも、残念ながら同じくバシキーロフ先生から言わせるとレガートではないのです。

 

よく耳を澄ませてください。

 

音と音との間に、少しでも段ができてしまうともうレガートではないのです。

 

まるでスロープのように滑らかな坂のように音が連なっていってこそ、初めてレガートと呼べるのです。

 

日本の教育現場でレガートだとされているレガートはロシアではレガートではないのです。

 

以前、中村紘子氏の著書にもありましたが指だけでつなげて弾いても、つまり次の音を弾くまで前の指は鍵盤を離さないということを行っても、響きはレガートにはなりません。

 

手のひらのインナーマッスルを中心に前腕から指先までの筋肉を、皆さんが想像を絶する使い方をしなければレガートは実現できません。そのように身体を使って、はじめて角のない丸い響きとでも申しましょうか?レガートになる1音が出なければレガートにはなりません。

残念ながら、皆さんの出している音ではレガートはどうやってもできないのです。タッチそのものが違うからです。

 

何をもってレガートと呼べるのかは、実は想像以上に、もしかした地球から宇宙のかなたほど違うのです。



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