従来のテクニックの指の動きは、私の感覚からすると、筋肉の支えがなく指が鍵盤に落っこちてしまっているように感じます。そうすると、いわゆる裸の音になってしまうのです。一般的に日本人の多くの演奏の1音は磨かれていなく、猫が鍵盤の上を歩いている音と同じだと感じております。
大切なのは第3関節周辺の筋肉の支えがあって、その支えが指の土台となり、これは錯覚なのですが、指がゆっくりと下がっていくような感覚で鍵盤に置いてゆく感じの打鍵です。
これは第3関節付近の筋肉が強くなければ不可能なことなのですが、これにより響きが磨かれ、立体感のある深い響きが出るようになります。このタッチが基本になってこそ、まるでジェシー・ノーマンの歌声のような深くて立体感があり艶のある響きが出るのです。
このことは、アンドレイ・ガヴリーロフやグレゴリー・ソコロフの基本のタッチでもあり、彼らの響きの秘密でもあります。
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