私は、このブログにおいても、日常のレッスンにおいても、「響きのレガート」を推奨してきました。
一般的には世界中の教育現場で指のレガートがレガートの基本とされています。
あるレッスンで、生徒がメトネルの小品を持ってきたのですが、
その曲の冒頭に「legato pedal」という文字があったのです!
なるほど、レガート・ペダルという言葉を使えばよいという事を、メトネルの記譜から教わったのでした。
故ヴェラ・ゴルノスタエヴァ先生のレッスンにおいても、ダンパー・ペダルを踏みながら、鉛筆で鍵盤を抑えて、レガートができるという事を示唆してくださったそうです。
要するにレガート・ペダルを用いながら、指のレガートではなく、響きのレガートが基本にあるという事を物語っていると思うのです。
これはあくまでも基本であり、特に古典の作曲家や作品によっては、もちろん、ペダルなしの指のレガートを用いる場合もありますが、多くはペダルとともにレガートを行うべきだと感じます。
ダンパー・ペダルは音を伸ばす機能のみで使用するのではなく、音色の表現のために必要であるという意味合いで、必要不可欠なのです。

にほんブログ村