今まで20年、ピアノ教師をしてきて、経験したからわかる事ってたくさんあると思うのです。
最近つくづく思うことですが、音楽は教えられないなぁ~ということなのです。
演奏というものはその人そのものの感受性や思考、精神年齢など様々な要素が裸になって表れてしまいます。今日も、ある高校生の弾くベートーヴェンのソナタを聴いていて、ある意味ではきちんと楽譜を読んで表現できているのですが、それ以上でもそれ以下でもないのが今の彼女の演奏であり、彼女が生きているステージそのものなのです。
親切な教師だったら、より色付けをするというレッスンをするでしょうが、私はそのようなことは全く持って無駄であると考えています。と言うか、経験からそうなりました。
本当に彼女の内側から出てくるものが本当の彼女の今の姿であり、教師が色付けをして、彼女の本来の姿である等身大の演奏以上のことをさせても、絶対に将来どこかでひずみが出てくると思うのです。
ゆえに、音楽を教えることはできないというのがお互いのために結果としてよいと思うのです。
少々、乱暴かもしれませんが、自分自身は自分自身で育てるものであり、教師は、そのためのヒントを与えるだけで十分なのです。
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