昨日の私の生徒、丸尾祐嗣の演奏を聴いていて思ったのですが、本当によくなってきたことを感じ、普段の彼の物事に対する考え、音楽やピアノに向かう姿勢を見ていますと、なるほど、あのような演奏ができるようになるわけで、本当に色々な要素が良い演奏には必要不可欠であるということを思います。
昨今のまだ若い学生たちのことを考えてみるに、思うに、例えば、試験で良い点数がとりたい、コンクールで受賞したい、有名になりたい、お金を儲けたい、ピアニストになりたいなど思うのは仕方がないことかもしれません。
しかし、そのような事柄に目標を置いてピアノに接して、音楽と向き合っていても、それなりの地点に到達はできると思いますが、それ以上の演奏はできないと思います。そのような事柄を目標にするのではなく、そのもっともっと先に目標を持たなければならないと思います。
音楽と向き合うということは、そういうことなのです。真の芸術家の人生というものは決して華やかでもなく、本当に地道な世界なのです。しかし、このことを理解していない若者がいかに多いことか。ましてや、私のところで奏法を変えるということは、必然的に音楽も変わるわけで、奏法と音楽、響きと音楽は絶対に切り離すことはできません。
私のレッスン室はピアニスト生産工場ではないのです。真の芸術家を育てることが目標なのです。
そのようなことに気が付いている思慮深い学生、また、世の中や日本のピアノ界において、残念ながら満ち溢れてしまっている理不尽な事柄をもポジティヴに受け止められるほどの度量を持っていなければ、純粋に音楽と向き合っていく人生など送れるはずもないわけです。
先に申しましたように、非常に短絡的な目標しか見えていない学生が多いことは非常に残念なことであり、そのような学生が私の門をたたいても無駄であるということを改めて思った次第です。
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