日々、生徒たちのレッスンをしていて、つくづく思うことなのですが、指の力が抜けないということです。



長年の癖で、指に力を入れて関節を固めて弾いてきたことが当たり前の生徒たちにとって、指の力を抜くということが、いかに難しいことなのかということを実感します。



以前の章でも書きましたが、指に力が入った状態では、打鍵のスピードが遅く、音が響かないのです。確かに基音はしっかりしますが、倍音は少なく、よって音色の差が付きません。ショパンの魅力的なパッセージなどを、このようなタッチで正確に弾けても、私にしてみれば、大変つまらない、芸術どころか、ただの指の練習、例えるならば、チェルニーを機械的に弾いているのと何ら変わりはなく聴こえてしまいます。



指の関節を安定させるには、指自体の関節で固めるのではなく、手首の腱で支えて指の関節を安定させねばなりません。そうすることによって打鍵のスピードが速くなり、倍音が豊かに鳴り出し、響きと響きが混ざりだし、音色の変化、表情の変化が初めてできるのです。



これを何度言っても、その場で指摘すればできるのですが、自分だけで練習していると元に戻ってしまうケースがほとんどです。



非常に単純なことなのですが、これがなかなかできないものですね。



このことは大変重要なことだと思うのですが、自分ではできていると思ってしまうようですが、例えできていても、自分はまだできていないというくらいに疑って思わなければできないことなのかもしれませんし、そう思うからこそ上達するのかもしれません。



本当に難しいことだと実感するこの頃です。 


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