日々レッスンをしていて、私自身戒めなくてはならないことを再認識したのですが、生徒たちの演奏を聴いていて、響きの観点において、無意識のうちにハードルを下げてしまっていたということです。



生徒たちのほとんどは、汚い響きは出すことはなく、皆、美しい響きで弾いていますし、それでよかろうと思っていたのです。



しかし、先日、長年教えている生徒、相澤弘子のラヴェルの夜のギャスパールの演奏を聴いていて、同じギャスパールでも、ふとしたタッチでこうも響きが共鳴しあうものなのか!?ということの事実をまざまざと感じたのです。



正直、私の偏見でもあったのですが、ラヴェルの作品はあまりにも完成度が高いので、誰が弾いても、そんなに違いは出ないものだと、たかをくくっていましたが、そうではないということを思い知らされました。




何気なく弾くモーツァルトのヴァリエーションの1フレーズにも、宝石のように輝く響きのヴェールが存在していました。



響きのヴェールとは、いわゆる「倍音」のことです。



「倍音」というものには、不思議な、魔法のような力があり、聴いているものの体内にいろいろな物質を分泌させるということが科学的に実証されています。



「倍音」豊かな音。



上を見ればきりがないほど、現代のピアノという楽器の性能は優れており、奏者次第でいかようにもなってしまうものだということを、改めて痛感しました。



 

耳の感覚というものは、自分でも気が付かないうちにずれていくものです。




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