「自分はテクニックがない」と感じる方は大勢いらっしゃることと思います。ここで意味するテクニックとは、あくまでも、間違えずにきちんと、どんな音型もテンポで弾くことです。



このテクニック、このブログでも以前から申し上げておりますが、ロシアピアニズム以外の奏法で弾いている方に関しては、生まれ持った手の性で、その方の弾けるレヴェルが限定されてしまいます。医学的に見て、どんなトレーニングをしようが、どんな練習をしようが、指が独立したり、指自体が強くなることはありませんので、私個人の感覚ではありますが、奏法を変えない限り、その方のテクニックのレヴェルは向上しません。



一般に、日本だけではなく、全世界の教育現場においても、指を強くするという発想、そして、そのための練習方法や特別なトレーニングをすることなどが当たり前ですが、すべてが残念ながら無駄なことであると言わざるを得ません。



よく考えてみてください。小さいころから、弾ける子は弾けますし、弾けない子は弾けないのです。その違いは、まずは持って生まれた手の性に左右されるのです。



ここで申しあげたいことは、テクニックの鍵は脱力できるかできないか?という、究極的には非常に単純なことなのです。



要するに、どんな音型であれ、脱力した手のひら、指、手の甲でなければ弾けないと言えます。



先にも述べました通り、指は強くはなりません。指を強くするのではなく、前腕の腱を強くすることにより、指で腕の重みを支えることができるようになるのです。



これは、例えば、壁を登っていくロック・クライミングの世界においては常識であり、指力で登れるようになるのではないのです。



余談ですが、ロシアピアニズムの奏法で20年弾いてきた私の前腕の腱の太さと、まだ数年の私の生徒の前腕の腱の太さを比較したときに、整体の先生がおっしゃるには、私の腱は、生徒の腱の2倍の太さだそうです。



以前の章でも述べましたが、前腕の腱で腕を支えて弾くのは、ロシアピアニズムの奏法だけであり、よって腱が指を支えて、体重移動で弾いていくのです。



そのような強い腱を持たなければ、指で腕の重みを支えられませんので、脱力ができない状態になります。よって、テクニック的に弾けないのです。



冒頭にも述べましたが、テクニックの鍵は脱力です。もし、テクニック的に弾けないと実感されている方がいるとすれば、奏法を変えることをお勧めいたします。 


ブログランキング・にほんブログ村へクリックお願いします!
にほんブログ村