私は最近まで指の筋肉を強くする、強くなるという考えを持っておりましたが。なぜならば、一般的に指を強くするという発想が教育現場で持たれており、また、私自身、学生時代の3年間、指のトレーナーの先生のレッスンを受けておりましたゆえ、そのような発想でおりました。現に以前のこのブログにおいても、そのことについて言及しました。

 

しかし、最近になって、私が心から信頼できます整体師、横井修冶氏に伺ったところ、指の屈筋自体が強くなるのではなく、前腕の腱が強くなり、指を支えられるようになるということを伺いました。

 

それにより、私の認識は大きく変化いたしました。確かに指には伸筋と屈筋があり、奏法としては、屈筋を意識して弾くということに変わりはないのですが、屈筋ではなく、前腕の支えが重要になるという、新たな認識を持ちました。ですから、正しい使い方で練習をして、指を強くするのではなく、前腕の腱を強くするといった発想の方が正しいというのが結論です。ただ、この前腕の腱を強くすると言っても、すぐに強くなるわけではなく、長年、正しい使い方で練習して、だんだん強くなるようです。

 

ロシアピアニズムの奏法で弾いているピアニスト達の映像を見ていると、前腕の下の筋肉が非常に発達しているのがわかると思います。一般的な弾き方においては、前腕の下の筋肉で支えることはしませんので、その場合、基本的に指の動きで音を鳴らすことになります。

 

 

付け加えるならば、前腕の下の筋肉で支えると、腕全体を少しだけ持ち上げた状態になります。よって手首の位置も上に持ちあがり、腕全体が高い位置に来ますので、椅子はある程度高くないと、コントロールで出来ません。肘よりも手首が高くなってしまうと非常に弾きづらくなります。理想は手首と肘が平行の高さか、肘がそれ以上高くなるポジションがコントロールがしやすく、腕の重みが指先に自然に乗りますので良いと思います。

 

 

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