前回の章「腕の状態」でお話しさせていただいたことを、ここ数日、色々な生徒に言ってやらせてみたところ、皆、それぞれにガラッと変わって明るい音になることを実感しております。
今、ピアノの横にはクリスマスツリーが飾ってあり、その光を見つめながら生徒の音を聴いていて気が付いたことがあります。
ある生徒の今までの音は、ツリーの光で例えるならば、うっすらと灯っている状態の明るさに感じますが、腕の状態を変えたことにより、明るい光が灯った状態になりました。
しかし、ツリーの光をよく見ていると、明かりが灯った瞬間に、放射状に光の線が放たれていることにも気がつきました。
腕の状態を変えたことにより、明るさが増しましたが、それだけでは光が放つ線まではない音のように感じます。
そこで矛盾するようですが、腕の状態を変えて、腕の重みが乗った上で、さらに鍵盤の浅いところを狙って打鍵したり、弾いた瞬間に指の内側の屈筋で指を持ち上げることにより、光の線が音に宿るということも感じました。
数日前、初めて来た生徒にレッスンをし、腕の状態を変え、その生徒の場合は上腕から肩の重みが鍵盤に乗った状態ではなかったので、それを乗せることを示唆しただけで、1つ1つの音が明るくなりました。
しかし、先に申したように、そこまででは明るくなったツリーの光であり、残念ながら、そこから放たれる光の線は、まだない状態に例えることができる音に留まりました。
彼の音は1つ1つの音が、もともと美しいので、汚い音や硬い音はないのですが、ツリーの光に例えたときに、もっと明るく光る音になるはずであることを、最初に聴かせてもらった時に感じましたし、まず最大限に明るくなることができたのはうれしい収穫でした。
昨日、別の生徒のレッスンにおいて、既に1つ1つの音は明るいのですが、光の線がない音、すなわち、響き=倍音の量が足りず、ツリーの光が最大限に灯っているだけという状態でしたが、タッチを変えたところ、光から放たれる線、すなわち、広がる倍音が出てきた瞬間に、私の感覚は理屈ではなく、何とも形容しがたい心地よさ、それこそ、ロシアピアニズムの特徴である、ベルベットのような光沢が生まれ、私の心は喜びでいっぱいになりました。よほど聴こえない人、もしくは耳の使い方が悪くなければ、そのような響きを聴いたら、脳内にα波が出始めるのでしょうが、とにかくその響きに魅了されてしまうものです。
昨日の私は、ツリーの光を見つめながら、彼女の1音1音を聴き、その両者が重なって、至福の時を過ごさせてもらえました。 何と美しくロマンティックなシューマンのクライスレリアーナだったことでしょう!!!
もちろん、先日初めて来た生徒にも、次回のレッスンでは、大変難しいことではありますが、光の放つ線が感じられるような、すなわち、響き=倍音の量が増え、ベルベットのような光沢を帯びた響きが少しでも宿った音に変わることを目指してみたいと思います。
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