ロシアピアニズムの奏法の特徴に腕の状態。手首から肩にかけての使い方というのが重要になります。
前の章でのエリソ・ヴィルサラーゼの演奏でも行っており、また、マルタ・アルゲリッチやネイガウスーナウモフ系のピアニスト達、例えばアレクセイ・スルターノフやアンナ・マリコヴァも行っていることですが、ロシアピアニズムの奏法のピアニスト達全員がやっていることではありません。
これから申し上げることは、私が現時点で一番弾きやすく良い響きが出る方法だと思っていることです。重力奏法という観点からも、理想的な腕の状態をご説明します。
まず、以前の章から申し上げておりますが、前腕の下の筋肉で腕全体を少しだけ持ち上げ支えます。次に手首ですが、多くの場合、手首の上にあたる部分、手の甲の側に力が入りやすく、それをしてしまいますと音が固まってしまいます。
よって、手首の上ではなく、手首の下で支えます。これは水の中に立って目の前にある浮き輪を両手で沈める事を想像してみてください。人の動作として自然に手首の下で沈める感覚がわかるはずです。
次に上腕から肩にかけての状態です。これは、腕全体が鍵盤のふたを押すような感覚が必要になります。例えるならば、脇をしめた状態で鍵盤のふたに対して腕立て伏せをしているような感覚です。これをすると、腕と胸の境目、腕の付け根の1点に意識のようなものが生まれ、腕全体の身体に対しての支点が出来上がります。そうすると肩から直接、鍵盤に腕の重みが乗っているような感覚を憶えることが出来ます。
ここ数日、このような説明をして、これを生徒にやらせてみたところ、音の響きがガラッと変わったのです!そして、重力奏法である、腕の重みが鍵盤に乗った状態で音を鳴らしていく感覚、同時に指の動きは最小限で良いという感覚が理解できるようになりました。
これは私にとっても、非常にうれしいことであり、生徒たちの響きから様々な色彩感が出てきて、聴いている私も思わず笑みを浮かべてしまいます。
文章では難しいことですが、是非皆さんも実践してみてはいかがでしょう!
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