この曲は、どちらかというと弾きやすいように思われがちですが、実は非常に弾きにくい曲だと私は思います。ですから安易に選ぶ曲ではないと思います。技術的にはもちろんですが、音楽的によほど成熟していないと、この音楽は表現できないほど、深く、広く、甘いロマンティシズムの極限の世界だと思います。
第1小節、Dis-Eの弾き方ですが、2と1の指を脱力し、指先を集めて、非常に軽く弾きます。最初の音Dis-Hの重音を弾く時に、手のひらの指と指の間の筋肉を緩めた状態をイメージして鍵盤に軽くおきます。その際、Hの音を出そうと思って無理やり弾くのではなく、手首から軽く載せて1の付け根の手首の辺りの手首から、前腕の重みを逃がします。
第29小節、メロディーで4分音符が出てきてレガートで弾かなければなりません。外側の指、4や5に重みが自然に乗るよう、1の指の手首の付け根を下から支えます。このメロディーを無理やりつなげようとして、鍵盤に押し付けるのは間違いです。響きでレガートを作ることが大切です。
第42小節から、3回跳躍が出てきますが、ここでは肘は動かさない方がいいと思います。そのまま逆ハの字を描くように、肘から先は斜めに移動させます。肘の裏(後ろ)を意識するとコントロールしやすいと思います。
中間部、第45小節、右手は重音が出てきた時に、手首を呼吸させて、次の音へつないでいきます。その際、1の指を押し付けすぎないように気をつけなければなりません。ここでは極上のレガートが必要になります。倍音の響きがまとわりついた音です。そして、どういうフレージングをするのか?またフレーズとフレーズの関係はどうあるべきか?非常に音楽的に難しい個所だと思います。フレーズの作り方によっては、とてもやぼったくなりますし、上手く作ることが出来れば、極上のロマンティシズムを表現することが出来ますので、非常に重要です。この曲全体の印象を決定づけてしまうほど重要な個所だと思います。
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