昨日、初めてレッスンを受けにきた中学2年生のレッスン。
彼女の演奏は、とても新鮮で、1つ1つの音を丁寧に扱い、よく耳を使っていて好感のもてる将来性豊かなものでした。
正直、一般的な中学2年生の進度として考えたときに早い方ではありません。
一般的には、少しでもテクニック的向上のために、エチュードを中心に難しい曲を与えると思いますが、私はあえてしません。
それよりも、第1に彼女の耳を育てることがまず大切なのです。
ですから、先日初めて来た小学2年生のときと同じく、タッチによって響きの違いを聴きわけることや、音のどこを聴かなければいけないか?ということに始まるレッスンでした。
次に、ロシアピアニズムの奏法における身体の使い方の基本、厳密にいえば、ネイガウスーナウモフ系列の身体の使い方、木に例えるならば幹になる部分のレッスンでした。なぜ?ネイガウスーナウモフ系列の奏法を採用するかと申しますと、それは身体の小さな日本人には最も楽な重力奏法かつ響きが美しいからです。ネイガウスもナウモフも小柄な人でしたから。
それに加えて、バッハがなぜ?「音楽の父」と呼ばれ、その功績は何なのか?ポリフォニーの音楽をどうとらえるべきか?ハイドンの音楽をどうとらえるべきか?の基本的な説明をしました。
今後の方針としては、彼女の既に持っている1音1音を丁寧に弾くことを踏まえたうえで、技術的に焦ることなく、使うべき筋肉と使うべき耳の使い方を極めてゆくことを中心に、なるべく技巧的な曲を避けて、徹底的に歌い上げることを主眼としたレッスンを計画しています。
これは、日本の一般的な教育の仕方、先を急ぐ教育とは大きく違い、バッハやチェルニー、ショパンやチャイコフスキーの小品を集中的に取り上げ、真の実力を身につけさせるために非常に有効なモスクワ式の教育です。
確かに現段階では、彼女より難しい曲を立派に器用に弾ける中学生は沢山いるでしょう。しかし、私は確信しています。2年、3年経った時に「奇蹟」がおこるであろうことを。
彼女が20歳になった時に、例えばダニエル・トリフォノフのように弾くことができるようになることを期待しています。
クリックお願いします!
にほんブログ村