今日は、スタニスラフ・ネイガウスをご紹介したいと思います。
あの「ネイガウス流派」と呼ばれるゲンリッヒ・ネイガウスの息子で、スタニスラフ・ブーニンの父親です。
彼、スタニスラフの演奏を聴いていますと、ロマンティシズムとは何か?ということを考えさせられます。
でたらめではない制約のある自由、孤高の詩人・・・など、さまざまな言葉が浮かびます。
このようなスタイルの演奏家を現代で聴くことは稀なのではないでしょうか?
このような発想が自然に浮かぶには、ピアノという楽器から可能な限り倍音を生み出し、その倍音を基本とした響きの世界の中で弾くことにより生まれてくる発想だと思います。
10年以上前に、彼の演奏が10枚組のCDとなって日本で発売され、私も所有しておりますが、その演奏はどれをとっても素晴らしく、私を異次元の別世界へいざなってくれます。
彼は、記憶は定かではないのですが、確か1949年のショパン国際コンクールにエントリーしていましたが、間際になってソ連当局から出国許可が下りず、出場できなかったとのことです。
もしスタニスラフが出場していたら結果は大きく変わっていたのかもしれません。
52歳という若さで急逝してしまった事は非常に残念です。
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