
左から、私、イーティン、マリコヴァ
昨日、私が以前からのファンである、ピアニストのアンナ・マリコヴァがマスタークラスのため、我が家へ来てくれました! 生徒の1人、吉永哲道がモスクワに10年留学していたので、言葉は彼に任せて、楽をしようと思っていました。
彼女が玄関に現れる早々
マリコヴァ「Hello! How do you do!」
私「Hello! How do you do! Nice to meet you ! Thank you so much for coming today!」
とここから、突然ドイツ語に変わり、満面の笑顔とともに
マリコヴァ「あなたがシンジ オオノね!ドイツ語しゃべるってきいたわよ!」
私(やべぇ、ばれてる汗)
私「はい、(開き直って)私達は同じ年だと思うから、Sie(敬称のあなた)じゃなくて、Du(親称のあなた)で話していい?」
マリコヴァ「もちろんよ!会えてうれしいわ!」
ってな始まり、よーするに、いきなりタメ口になったのです!(笑)
彼女の人柄は、世界的ピアニストとは思えない、とても気さくでチャーミング! いつも笑顔が絶えず、とにかくエレガントさを失わず、しゃべる!しゃべる!(笑)
という感じでした!

レッスンは、とても有意義な時間となり、ゲンリッヒ・ネイガウスの弟子の1人、モスクワ音楽院を代表するような名教授と言われた レフ・ナウモフ先生のアシスタントを長らく務めただけあり、ナウモフ先生直伝のネイガウス流の曲の解釈がたくさん詰まった内容でした。
彼女を通して、ナウモフ、そしてネイガウスの教えをまざまざと感じることが出来たのは、私にとって大きな喜びでした。
たくさんの印象に残る事柄がありましたが、ノクターンの18番において「これは自然に対する讃歌よ!」という言葉が特に印象的でした。

途中から、同じくナウモフ門下でリーズ国際ピアノコンクール優勝者のイリヤ・イーティンが加わり、よりゴージャスな空間となりました。2人が会うのは15年ぶりとのことでした。
アンナ・マリコヴァ、プロフィール
アンナ・マリコヴァは旧ソヴィエト連邦ウズベキスタンの首都タシュケントで生まれる。タシュケントの音楽学校でタマラ・ポポヴィッチに師事し、その後モスクワ中央音楽院とチャイコフスキー音楽院でレフ・ナウモフに師事する。 音楽院卒業後は直ちに演奏活動に入り、旧ソ連邦各地の主要都市で目覚しい活躍を見せ、新進ピアニストとして注目された。 彼女が同世代のピアニストとしては例外的に国外にまで知られるようになったのは、ソフィア国際音楽コンクール、ショパン国際ピアノ・コンクール、シドニー国際ピアノ・コンクールなど、重要な国際音楽コンクールでいずれも上位入賞を果たしたことによるが、これらの国際コンクールは彼女にとって国際舞台への登竜門となり、各国主要都市でのリサイタルや著名オーケストラとの共演など、その演奏活動はヨーロッパ全域に広がり、常に称賛を浴びてきた。 マリコヴァの国際的評価を決定づけたのは、1993年のミュンヘン国際音楽コンクールにおける優勝であった。このコンクールは滅多に第1位を出さないことで有名で、世界中の各メディアはこの優勝をセンセーショナルに取り上げた。この栄冠により、彼女は現代ロシアを代表する若手ピアニストとしての名声を不動のものとした。 その後、今日にいたるまでドイツ、イギリス、フランス、オランダ、イタリア、アメリカでのリサイタルおよびバイエルン放送交響楽団、ケルン放送交響楽団、ロシア国立交響楽団、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、南西ドイツ放送交響楽団、シドニー交響楽団、アカデミー室内管弦楽団等、世界各地のオーケストラのソリストに招かれ多忙を極めている。 マリコヴァはショパンのピアノ作品や2つのピアノ協奏曲録音をはじめとして、シューベルト、リスト、ショスタコーヴィチなど数多くのCDをリリースしている。最近では、T・ザンデルリンク指揮サン=サーンスのピアノ・コンチェルト全曲録音を完成させ、「クラシック・インターネット・アワード」を受賞した。
イリヤ・イーティン、プロフィール
モスクワ音楽院にてL.ナウモフに師事。ウィリアム・カペル国際ピアノコンクール第2位、ロベール・カサドシュ国際ピアノコンクール第1位、1996年リーズ国際ピアノコンクールにおいて優勝。クリーヴランド管弦楽団、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、ロンドンフィルハーモニー管弦楽団等と協演する他、S.ラトル、N.ヤルヴィ、V.シナイスキー、M.プレトニョフなど著名な指揮者と共演。ニューヨーク市立大学、プリンストンのゴランスキー・インスティテュートにて教鞭をとり、ジュリアード音楽院にも度々招かれている。
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