ポリフォニーの作品というと、まずは、なんといってもJ.S.バッハです

彼の残した作品のクオリティ、膨大な数、後世の作曲家たちに与えた影響から考えましても、とにかく偉大な作曲家です。

ポリフォニーの作品を弾くときに大切なのは、テーマを強調することだけではありません。すべての声部が重要です。


 
その上に、それぞれの声部にある音価が重要な鍵を握っていて、そこに注意を払うことが必要です。


 
例外もありますが、音価が長い音と短い音が同時に存在するときに、まず音価が長い音を大きめに、短い音を小さめに感じることをするだけでも、全ての声部を把握することが容易になり、難解複雑なポリフォニーであっても、演奏する上での解決策を導く材料の1つとなると思います。
 

そして、平均律に限ってお話ししますと、それぞれの作品は、プレリュードとフーガで一つの曲です。意外と別々に捉えてしまいがちですが、それは間違いだと思います。

プレリュードとフーガは、もちろん同じ調性で書かれており、そういう意味では共通する、同じ色合いの作品です。しかし、それと同時に、相反するといっても良いキャラクターで書かれていることが多いと思います。

その相反するキャラクターを作り上げるための材料の1つとして、拍子に注目するのが、演奏するうえでの1つの鍵になります。

例えば3拍子系の曲ですと、拍子が回転していくようなイメージでテンポやニュアンスが決まり、4拍子系の曲ですと、それぞれの拍が、まるで柱か杭のように存在しますから、3拍子系の曲とは、全く違った拍感になることに注目すると良いと思います。

モーツァルトやショパンを理解したければ、同時に平均律を練習することをお勧めします。そうすることにより、平均律を知らない人のモーツァルトやショパンとは、違った感覚の演奏になります。平均律を知ったからこそ、理解できる、感じることのできるモーツァルトやショパンというものがあると思います。

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