
真嶋雄大 著 ピアニストの系譜
音楽之友社 刊 定価2800円+税
先日、ロシアピアニズムを幅広く追及をしている長年の友人が我が家へ遊びに来ました。お互いが20代半ばからの付き合いですから、既に20年を超えています。
彼は、非常にインテリな上に感性が鋭く、子供のころからホロヴィッツに憧れていたそうです。私がまだ、ロシアピアニズムに目覚めたばかりで、実際には何もできなかった頃から、現在に至るまでを温かく見ていてくれ、共にロシアピアニズムの音を追いかけてきた仲間とも言えます。
その彼が、何気なく持参したCD、あのマリア・ユーディナやタチアナ・ニコラーエワの貴重な演奏の中に、イリーナ・メジェーエワの弾くショパンのノクターン全集がありました。
以前、私の生徒が、とある場所でミハイル・リツキーのレッスンを受けたときに、メジェーエワさんと日本人のご主人が、通訳をして下さったことがありましたが、演奏をCDではありますが、聴いたのは初めてです。
正直、驚きました。
なんと美しい、凛とした演奏でしょうか!
数ヶ月前に、真嶋雄大氏著作「ピアニストの系譜」音楽之友社刊で、彼女のインタビューを読んで感銘を受けていたところでしたので、その演奏は、彼女の言葉を裏付ける、なるほど、納得の行くものでした。
そのインタビューのごく一部ご紹介させていただきます。。
「ロシアン・ピアニズムをひと言で表すのであれば、肩から腰全体を使って、その重みを指先にかけ、手首を十分に使って、太くて柔らかい音を出す重量奏法でしょう。ネイガウスの教えもそうでした。それといかに美しい音色、綺麗な響きを作るかということに重点が置かれます。
まず、理想といわれる響きがあります。例えばたった1つの音を叩いても、その音だけではなくその音に含まれている倍音がたっぷり鳴らないと綺麗には聴こえません。(中略)
そういう理想の音を、本当に幼少のころから飽きるほど聴かされ、そしてその音が出せるようになるまで徹底的に指導されるのです。(中略)ですからネイガウスの教えとは、その倍音をどうやって綺麗に出すかということから始まり、カンティレーナといいますが、いかに歌うか、いかに響きを長くするか、あるいは綺麗にするか、一心に鍵盤を叩いて15年、20年かけて練習するんです。それがロシアン・ピアニズムの伝統なのです。」
とあります。
この真嶋雄大氏の著作「ピアニストの系譜」音楽之友社刊 は、非常に読みごたえのある本ですので、ロシアだけではなく、世界のあらゆるピアニズムのことが分かります。
私といたしましては、是非、ご購入されることをお勧めします。
※この著作の引用については、著者、ならびに音楽之友社の承諾を得ております。
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