作品10-8 ヘ長調
この曲をレガートに聴こえるように弾くのは、至難のわざと言っても過言ではありません。なぜならば、一般的な指のレガートで弾いても、倍音の響きが乏しいため、本当のレガートにはならないからです。要するに弾きすぎ、もしくは鍵盤を押さえすぎているのです。
理想の弾き方は、実は指のレガートではなく、響きのレガート作るために、線のイメージではなく、点で置いていくというイメージで弾くことが大切です。ですから、指の動きよりも、腕の重みの移動で弾くという事になります。
まず、最初のAの音に腕の重みを乗せ、次に来るG-F-Cは触れるだけで、最初のAの音から一つの固まりで触れるだけのタッチで手首の呼吸で弾いてしまいます。その際、指の中は空洞をイメージして、針の先で触れる程度でよいのです。4つ目の音Cは、1の指で弾くわけですが、動かしたり寝かしたりせずに、立て気味に手首から置くだけにしないと、次の音Aの4の指に上手くつながりません。
第2小節、4拍目のF-G-A-Gは、音型が返ってくる場所なので、比較的ゆっくりになります。ですから、チェルニーのエチュードのようにインテンポで機械的に弾いてはなりません。
第2小節、左手の1拍目のFのオクターヴが重くなりがちですが、2小節単位のメロディーなので、軽く弾かないとつながりません。
第47小節から第51小節の右手のパッセージは、脱力が大切になります。無理をして手を広げた状態を作らずに、手のひらの筋肉が緩んだ状態で手首を1から5へ移動させます。指で弾いて処理するのではなく、触れるだけで弾いてゆくのです。
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