「演奏する」ということの感覚的な部分の1つなのですが、無意識のうちに1音ずつ弾いてしまうということが多いと思います。
①指も頭の中の意識、感覚も1音1音意識してしまう場合。
②頭の中の意識は、フレーズという固まりを意識しているが、指は1音1音弾いてしまう場合。
③頭はもちろん、指も固まりで捉えて弾いている場合。
理想は③の状態です。
この状態は、音楽的観点から捉えた場合、
声楽や弦楽器奏者達などは当たり前にやっていることです。
ピアニズムにもよりますが、昔から巨匠といわれてきた往年のピアニスト達は、私の知る限り、ほぼ9割以上③に当てはまります。
例えば、ラフマニノフ、ホフマン、ヘス、コルトー、ホロヴィッツ、リヒテル、ギレリス、ソフロニツキー、ネイガウス、ルービンシュタインなどから現代では、アルゲリッチ、ヴィルサラーゼ、ソコロフ、ポゴレリッチ、キーシン、ダン・タイ・ソン、ラン・ランなど。
その後、全世界の教育レベルが低下して②が世界の主流となってしまいました。
アシュケナージ、ポリーニ、ブレンデル、ツィメルマンなどの現代の巨匠といわれている人から、日本人ピアニストの多くはここに含まれると感じます。
①のピアニストや①が良いと教育現場で行われているのも現実に日本では多々あるようです。
私の生徒達も、段階に応じて、上記の①、②、③のいずれかの状態に分かれます。
①の状態は、1音1音はずさないよう、しっかりした音で弾かなければならない、弾いてしまうとなる状態です。例えばハノンの練習がこの典型的な状態です。
②の状態は、指は①と差はありませんが、不思議と頭の中の意識が違うので、音質は変化が無くてレガートになっていませんが、音の強弱、音のタイミングで表現しているので、音楽にある種の説得力があります。
①、②の状態の生徒を③にするために、日々仕事をしていますが、まず指が出来なくても、頭の意識、手の意識、感覚を変えることはできます。
「音と音の間に空気を入れないように!!!」ということを意識させるところから始まるのです。
以上の観点で演奏を考えることが、重要なことの1つに思います。
にほんブログ村