施設から入院→施設に戻れるか? | サボロー母の日常的記録(たまに謎解き)

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出版社で教科書教材を作るお仕事の傍ら、猫を愛で、介護に行き、たまに謎解きで頭使って。そんなゆるい日常ブログ。

脳梗塞で入院していた義母が退院して、
結果、施設に戻れることになりました。

この戻れる条件てのが、なかなかに厳しくて。
ここまでの道のりを説明したいと思います。

A
まず、入っている施設は、ケアハウス (軽費老人ホーム)で、基本自立した方が入居者です。

自立とは
①トイレに自分で行けるorオムツが自分で代えられる
②食堂に食事をしに行ける&自分で摂取できる
③自分で着替えや洗濯ができるorヘルパーさんを呼べる

この辺りができれば、車椅子だろうが、8回オムツだろうが、ドロドロ流動食だろうが、自立とみなされます。

つまり、これができるようになれば、戻れるわけです。

B次に部屋の条件です。
①歩けるか?(歩行カート入れたり、手すりが全体的にあったり)
②転ばないか?(障害物、ゴミ、家具配置)
③生活必需品に手が届くか?(ポータブルトイレ、高いところのタンス不可…など。)

(↓低くした引き出し、元々縦に積んであった)


これらは、退院前にケアマネさんのチェックが入ります、OKでないと退院できません。

これらの条件と、それで生活できるレベルの目標をケアマネさん、看護師さんと話し合い、
どこまでリハビリするかを決めます。

C 初期値を把握します。
義母の初期症状は、左脳の中心部の梗塞により、
右手右足が麻痺、握力ゼロ、曲げできず、舌も一部麻痺呂律まわらず。
これでは、歩けない、食べられない、着替えられない…リハビリが必要です。
義母は元々、左手に腱鞘炎があり、左足に根深いウオノメがあり、そちらをかばって生活していたわけで、そちらもリハビリでのばさねばなりません。

リハビリを始めるにあたり、理学療法士さんと打ち合わせをします。
その時に、元々出来なかった事として、左手の握力があまり無い事、左足を長くつかない事、左耳は元々聞こえない事、左目のピントが乱視であいづらい事、食事量が少ない事、ネギ類が食べられ無い事など、お伝えします。
これを伝えておかないと、余分なやらなくて良いリハビリもあったりするので、くまなく伝えましょう。

D やっとここで、目標値が決まります。
義母は、歩行カートに捕まって歩ける事。これを目標にしました。
足が、引きずってでも前に出る事と、手がちゃんとカートを握れる事が大事です。

リハビリを始めると、足の方が早く回復し、手がなかなか回復しません…そうするとカートや杖が握れないまま、歩行訓練になってしまい、
結局最後まで、握る力は右手握力5までしか回復しませんでした。

E 目標の変更を臨機応変に
理学療法士さんから「カート、杖よりも、歩ける事を優先します、左手で手すりを持って歩くようなリハビリに切り替えます」と連絡をもらい、
退院後は握るカートじゃなくて、もたれるカートを購入する事で、歩行を確保しました。
握れないんだもん、しゃーないわ。

歩けたらトイレもごはんも行ける。
握れなくても腕が少し持ち上がれば、ボタンの無い服なら着替えできる。

喋る訓練も、字を書く訓練も頑張って、

歩行が手すりアリなら一人で歩いても不安がない…ところまで来たので、退院の話がでました。

F それまでの間に、部屋の片付け…
義母の部屋は、義父のベッドとくっついてたせいで、手すりが片側にしか無く、まずコレがアウトでした。
あと、義父のオムツが床の上に並べて置いてあったり(残り枚数一目瞭然にするため)、義父の服の棚が8段積みになってて、毎回義母が椅子に乗ってとってた分を辞められるようにしてください。と言われました。



と言う事で、施設なのに、危険がいっぱい。
退院までに部屋の模様替えと大改造です。
(この機会に要らない服を100着以上捨てたって言ったら信じてくれる?)

義母の症状が改善してから動いてたのでは、間に合わない事はわかってたので、入院して、1ヶ月目くらいから、捨てたり、買い足したり、移動したり、ラベル貼ったり…
引っ越しさながらに、お片付けしまして、
ケアマネさんの合格が出て、晴れて退院許可となりました。(手すりとかつけるなら、退院前にケアマネさん相談しつつ、リフォーム業者を紹介してもらいましょう)

G 退院しないと出来ない生活の準備。
カートなどのレンタル手続き。
生活場所に置けるかどうかを確認しないとレンタル手続きができないので、退院する日に借りられるように、すぐ依頼しましょう。(義母は間に合わず、義父のカートにすがって歩いてました。)

買う場合は、身体に合わない場合もあるので返品できるところで買いましょう。



デイサービスに復帰手続き。
入院すると、できることが変わってしまうので、元々通っていたデイサービスとはいえ、再度申し込みと審査が入ります。
このデイサービスで危険はないか?必要なリハビリは受けられるか?そう言った審査をケアマネとデイサービススタッフとの面談で行います。

H 退院後の検診と、定期的なリハビリの予定
退院決まっても、次回の予定を決めないとサヨナラさせてらもらえません。
次回の検診日をまず、決めましょう。
大抵は、1〜2週間以内でしょう。
(交通手段なども検討しましょう)
どれくらいおきに通う必要があるのかも、確認して、通院補助する人の時間も確保しましょう。

I 退院日から次回検診日までのお薬を管理
脳梗塞の場合、必ずバイアスピリン系の血液の凝固を緩くする薬が出ます。
施設で、自分で飲めるのか?管理できるのか?
そういった検討もしましょう。
施設で薬の管理をしてくれる場合もあります。(有料の場合も)使えるものは使いましょう。

J 動線確認
本人が帰宅して初めてできる動線確認。
思ってたよりもカートがデカかったり、チカラが入らなくて取り回しできず、カーブが曲がれなかったり、
椅子を引くこともできなくなっててベッドに腰掛ける方が楽だったり。
その場で聞きながら微調整…買い物リスト作成します。
義母の場合は、背もたれが無くてどこからでも座れる丸椅子がいるな…。

K 保険請求
字が書けなくなってます(書けますがヨレヨレ)ので、できればネット請求したいところですが、ダメだったので、ちゃんと病院に診断書を依頼して(5000円くらい発行代かかります)。退院後の通院もお金が出る場合があるので、診断書の請求タイミングは気をつけましょう。
申請書の、名前だけは本人に書いてもらいます。
投函まで、ちゃんとやってあげてください。投函に出かける事が難しくなってます。

L 予防接種
入院期間中に施設で終わってしまったインフルエンザワクチンや、退院を待っていたコロナワクチンなど、施設推奨の予防接種は早めに受けられるように手配しましょう。(入院中に入院先で受けられる場合もあり、聞いてみてください)


こんなところかな?
義父のお世話もあったので、もっとやる事は多かったのですが(義母がやってた日常のお世話をヘルパーさんに頼むために、ケアマネ依頼、お試しからの、来てもらう日程決め…とかとかね😅)

最低でもこれくらい、やらないと自立施設には帰れません。

程度によっては、他の施設(自立ではない施設)に移らないといけない場合もあります。
その場合は、入院中に引っ越しも必要です。

自立ではない施設の場合は、部屋の改造は要らない(補助があるから)ので、少し楽ですが、チェック項目は同じです。
どこまで施設がやってくれるのか、家族がどこまで手出しをしないといけないのか、確認しましょう。


お義母さん、お帰りなさい。
自立施設に帰らせてもらえるくらい回復して本当に良かったね。

私も本当に嬉しい!
(義父のお世話の方が大変だったんだよぅ)