この物語は、創作物語です。
登場人物は、実在人物とは無関係です。
ようやく完成した僕のAI
あの写真の彼と瓜二つに仕上がった
自分で作っておきながら
あの写真の彼が目の前にいることが
なんだかまだ不思議だ
口数は少ないが
日々の生活から
いろんなことを学習していくAIは
どんどん進化し続ける
ちゃんと人間らしさを残したロボットの彼は
ちょっと人見知りで
僕にだけ見せる はにかんだ笑顔
どこからみても
普通の人間
彼とは完成後
一緒に暮らし始めた
僕もまだ慣れなくて
接し方がぎこちないが
彼の反応が見たくて
いろいろ試してみる
例えば
僕がこんな顔をすると
目の前まで寄ってきて
僕が何を考えているのか
理解しようと
不思議そうな顔をする
そのクリクリの目が
なんともいえず 可愛すぎて
つい ふざけた行動で
困らせたくなる
彼のデータの一部始終は
メインコンピューターで管理され
今後の研究材料となる
理解度８５％
どうやら彼は
僕がふざけてることを
察したようで
ちょっと拗ねた表情を見せた
彼は 僕の平凡すぎる毎日に
刺激と喜びと幸福感を与えてくれる
なくてはならない
大切な存在となっていった
つづく
