翌日、彼らはオニスズメが現れるポッポたちの縄張りへ行った。昨日までの特訓でずいぶん強くなっているはずだ。彼らは目的地に着き、オニスズメたちを呼んだ。
『おーい!オーニスーズメェ!!早く出てこぉーい!!』
やる気満々のスラッシュは大声で呼んだ。
そのとき
『キェェェェェン!!!!!!』
オニスズメたちの高い声が辺りに響き渡った。フレイム★たちは少々ビクッとしたが、前みたいに緊張はしなかった。彼らには自信というものがあったからだ。
『オニスズメ!今度こそボクたちの縄張りを取り戻してやる!』
『今日はあんたたちにリベンジよ!』
バードとウイングが叫んだ。
『戦う?戦う?』
『戦う、戦う~!』
お決まりのオニスズメ語を言い放ち、teamオニスズメがフレイム★たちに襲いかかった。フレイム★たちも構えた。ラッシュ★が指示をだした。
『みんな、行くぞー!!!』
『おおー!!!!!!』
フレイム★たちもteamオニスズメへ走りだし、技を放った。前回の戦い同様、フレイム★たちが技を放ち、それをオニスズメたちが【オウムがえし】で技を跳ね返すという繰り返しだ。
フレイム★たちは酷く傷を負ったが、teamオニスズメたちも酷く攻め疲れていた。
『ハァハァ...相手は攻め疲れているぞ...ここから反撃だ!』
『分かったよ!』
フレイム★たちは技を放った!teamオニスズメは【オウムがえし】を繰り出そうとしたが、間に合わなかった。オニスズメたちはダメージを負った。
フレイム★は特性〈もうか〉で炎タイプの技の威力が上がっていた。
『反撃?反撃?』
『反撃、反撃ー!』
『キェェェェン!!』
teamオニスズメは【オウムがえし】でなく、違う技を繰り出した。
『な、なんだあれ!?』
オニスズメたちはぐるぐる回り始め、高速で回りながらフレイム★たちに襲いかかった。フレイム★たちは間一髪で技をかわした。
『ハァハァ...【ドリルくちばし】か!【ドリルくちばし】はオニスズメも覚えるのか?』
【ドリルくちばし】の跡が辺り一面に生々しく残った。凄い深さの穴が空いていた。ポッポ兄弟は身震いした。
『に、兄ちゃん...』
『あたし...もう嫌だ。』
バードとウイングが泣き出した。スラッシュは弟と妹が安心するように言った。
『大丈夫!兄貴と俺がついてるぞ!』
そういうスラッシュもビクビクしていた。
『キェェェェン!!』
teamオニスズメはまた【ドリルくちばし】を放った。フレイム★とラッシュ★はかわすために構えたが、teamオニスズメの狙いはフレイム★とラッシュ★ではなく、ラッシュ★の弟・妹たちだった。
『しまった!バード・ウイング・スラッシュかわせぇぇぇ!!!』
ラッシュ★は必死に叫んだが、teamオニスズメたちの速さは半端なかった。とても避けきれない。
『お兄ちゃぁぁぁん!!!!』
バード・ウイングが泣き叫んだ。泣いている弟・妹を守るためにスラッシュは考えた。
『俺が技を放つ!』
『スラッシュ無理だよ!やめて!』
『俺しかお前らを守りきれない!』
というと、【つばめがえし】を放ちながらteamオニスズメに突っ込んだ。
『スラッシュ!!!!!!!!』
『キェェェェン!!』
お互いの技がぶつかり、辺りが煙で立ち込めた。煙がもくもくと無くなり、teamオニスズメとスラッシュが現れた。
『ス、スラッシュ...』
ラッシュ★が震えながら声をもらした。
『スラッシュ!!!!』
バード・ウイングも駆け寄った。スラッシュは意識を失い倒れていた。深い傷が身体中に負っていた。
オニスズメは少ししかダメージを負っていなかった。
『よ..よくもスラッシュをォォォォォォ!!!!!!』
ラッシュ★はスラッシュを思う気持ちとオニスズメに対する怒りで泣き叫んだ。そのとき、ラッシュ★の体が光に包まれた。
『ラッシュ★!!』
『お兄ちゃん!!』
フレイム★とポッポ兄弟はラッシュ★の姿を見てビックリした。
『ち、力がみなぎっていくぞ...』
ラッシュ★の体が少し大きくなり、翼も大きくなった。頭の毛も少し長くなった。
ラッシュ★が光から姿を現した。ラッシュ★はポッポからピジョンに進化したのだ。
ピジョンになり、体は力強くなり、翼も大きくなった。足腰も発達していた。
『ラッシュ★...』
フレイム★は友の進化に感動した。
『兄ちゃん!いけー!!』
バード・ウイングは兄を応援した。
『ああ!任せろ!!』
ラッシュ★はteamオニスズメに立ち向かった。オニスズメたちも負けじとラッシュ★に襲いかかった。
『オニスズメ!!覚悟しろぉぉぉ!!!【つばめがえし】だぁぁぁ!!!』
ポッポのときより威力が上がった【つばめがえし】でオニスズメたちに対抗した。オニスズメたちは【ドリルくちばし】を繰り出したが、ラッシュ★は高速でかわし、オニスズメたちの後ろに回った。そして強力な【つばめがえし】をおみまいした。
『キェェェェン!!!』
teamオニスズメにかなり効いたようだ。ボロボロになったteamオニスズメに対し、ラッシュ★は鋭いめで睨み付けた。ラッシュ★に睨まれ、恐れをなしたteamオニスズメたちは
『逃げる?逃げる?』
『逃げる、逃げるー!!』
というと、ピューと逃げ出した。ラッシュ★は一安心すると地上に落ちてしまった。
『ラッシュ★!!大丈夫?』
フレイム★はラッシュ★を受け止めた。ラッシュ★は傷ついていたが、幸い命に別状は無かった。
『ああ。大丈夫だ...スラッシュ!!』
ラッシュ★はふとスラッシュを思い出すと、弟たちに駆け寄った。
『お兄ちゃん...スラッシュが目を覚まさないの』
『スラッシュ!!目を覚ませ!私だ、兄貴だ!お前は強いだろ?お願いだ...』
ラッシュ★は必死に呼んだが、スラッシュは目を開けなかった。
『スラッシュ!!スラッシュ!!』
ラッシュ★は諦めたくなかった。必死に弟を呼んだ。
『ラッシュ★...もうやめて。スラッシュは...よく頑張った。』
フレイム★はラッシュ★を止めた。ラッシュ★はスラッシュから手を離し、泣き叫んだ。
『スラッシュ!!こんな兄ちゃんですまなかった!ごめんよー、スラッシュ!!!!』
フレイム★・ウイング・バードも泣いた。皆、スラッシュを失った悲しみで1日泣いた。
翌日の朝、フレイム★は早起きし、旅の準備をした。近くでごそごそと物音した。
『誰?』
『あぁ、フレイム★か...』
ラッシュ★だった。
『少し風にあたろうと思ってね。』
『そう...大丈夫?』
『...まだ辛いけど、スラッシュは私に頑張ってほしいと思っているはずさ。』
『そうだね。ラッシュ★が頑張ってるとスラッシュも嬉しいよ。』
フレイム★とラッシュ★はこれからも頑張ろうと心に誓った。
そして、ポッポ兄弟との別れがきた。
『みんな、色々ありがとう。スラッシュの為にも頑張ってね!』
フレイム★はそう別れを言い、歩きだした。
ラッシュは少し寂しげだった。兄の様子を見て、バードとウイングが言った。
『お兄ちゃん、行って。』
『え?』
『あたしたちもお兄ちゃん無しでそろそろ生きなきゃならないよ。あんちゃんはフレイム★兄ちゃんと一緒に行ってほしい』
『お前らはいいのか?またteamオニスズメが来たら...』
『ボクたちも強いよ!さあ、フレイム★兄ちゃんが見えなくなっちゃう!早く!』
『ああ、ありがとう!元気でな!』
ラッシュ★は弟たちと別れ、急いでフレイム★の所へ飛んでいった。
『フレイム★ー!』
『!!...ラッシュ★!?』
『俺も連れていってくれるー?』
ラッシュ★は地上に降りた。フレイム★は嬉しくなり、ラッシュ★に抱きついた。
『もちろんさ!』
バードとウイングは空中で二匹を激励した。
『頑張れ、頑張れ♪フーレーイーム★』
『ファイトだ、ファイトだ♪ラーッシュッ★』
『ありがとう!バード!ウイング!』
『バード!ウイング!またねー!!』
フレイム★とラッシュ★はバードとウイングとの別れを惜しみながら、次の目的地・トキワシティへ歩き出した。