そこは大きな壁が立ち塞がり、その中央にある大階段を天空に向かって登って行くと、中心に清楚な井戸が穿たれた半円形の広場に辿り着く。
井戸からは神々しいエネルギーが、音もなく静かに発せられているのを感じ、そして、振り返ると、一対の渦巻飾りを頂いた門型の釣瓶を通して、まるで、雲海のごとく美しく光に照らされな生命力という波が井戸から立ち昇り、この世界を優しく包み込んでいることを知る。
この世の果てとはこんな感じかもしれない。
パレストリーナ。古代、フォルトゥーナの神殿が建てられ、神託を与えていた場所。運命の女神は人々に等しく接するものの、微笑むのは果敢に挑む若者だけ。生命力の波を辿って来れたのもその波をなんとか掴もうと奮闘できた若者だったからかもしれない。そんな場所の力を感じる事ができた事に感謝し、積層する場所の力を尊敬した。
日本の大社大寺の境内もきっと同じように、生命力を発しているに違いない。
春のパレストリーナにて

