こんにちは、如意宝珠です。
 
イベルメクチンが、日本人の手によって
 
開発され、経口駆虫薬として
 
最高の実績があったことを示す文章を
 
この項の最後に示します。
 
その前に、肝心な、
 
なぜ、イベルメクチンががんに効くのか、
 
というエビデンスを
 
貼っておきたいと思います。

Patent Concepts様より引用:
 
イベルメクチン又はミルベマイシンDを
有効成分として含む抗癌剤
 (JP 2016-88919 A 2016.5.23)
 
(54) 【発明の名称】
イベルメクチン又はミルベマイシンDを有効成分として含む抗癌剤

(57) 【要約】
【課題】Hippo経路に作用する抗癌剤の提供。
【解決手段】イベルメクチン又はミルベマイシンDを有効成分とする、Hippo経路に異常を有する癌の予防又は治療剤。

【特許請求の範囲】 
【請求項1】 イベルメクチン又はミルベマイシンDを有効成分として含む、Hippo経路に異常を有する癌の予防又は治療剤。 

【請求項2】 ミルベマイシンDを有効成分として含む、請求項1記載のHippo経路に異常を有する癌の予防又は治療剤。 
【請求項3】 Hippo経路に作用し、YAP1/TAZの活性を抑制する、請求項1又は2に記載の癌の予防又は治療剤。 
【請求項4】 Hippo経路に異常を有する癌が、肝癌、胆管癌、悪性中皮腫、唾液腺癌、食道癌、口腔癌、胃癌、膵癌、子宮頚癌、子宮体癌、子宮肉腫、膀胱癌、脳腫瘍、悪性骨腫瘍、筋線維肉腫、横紋筋肉腫、非メラノーマ皮膚癌又は外毛根鞘癌である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の癌の予防又は治療剤。

【課題を解決するための手段】 
【0012】 本発明者らは、鋭意研究した結果、駆虫剤として知られているイベルメクチン及びミルベマイシンDが、Hippo経路に異常を有する癌に対して優れた抗癌効果を示すことを見出した。 
【0013】 すなわち、本発明は以下のとおりである。 〔1〕イベルメクチン又はミルベマイシンDを有効成分として含む、Hippo経路に異常を有する癌の予防又は治療剤。 〔2〕ミルベマイシンDを有効成分として含む、〔1〕のHippo経路に異常を有する癌の予防又は治療剤。 〔3〕Hippo経路に作用し、YAP1/TAZの活性を抑制する、上記〔1〕又は〔2〕に記載の癌の予防又は治療剤。 〔4〕Hippo経路に異常を有する癌が、肝癌、胆管癌、悪性中皮腫、唾液腺癌、食道癌、口腔癌、胃癌、膵癌、子宮頚癌、子宮体癌、子宮肉腫、膀胱癌、脳腫瘍、悪性骨腫瘍、筋線維肉腫、横紋筋肉腫、非メラノーマ皮膚癌又は外毛根鞘癌である、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の癌の予防又は治療剤。

【発明の効果】 
【0014】 本発明によれば、新しい癌抑制作用に基づく抗癌剤を提供することができ、単剤療法及び既存の抗癌剤との併用療法による抗癌効果のみならず、既存の抗癌剤で十分な治療効果が得られなかった症例に対する抗癌効果も期待できる。

【発明を実施するための形態】 
【0016】 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明はイベルメクチン又はミルベマイシンDを有効成分として含む癌の予防又は治療剤である。 

【0017】 イベルメクチンは、放線菌Streptomyces avermitilisが産生する16員環マクロライドであるアベルメクチンの化学誘導体であり、イベルメクチンB1a(22,23-ジヒドロアベルメクチンB1a、C48H74O14)及びイベルメクチンB1b(22,23-ジヒドロアベルメクチンB1b、C47H72O14)の混合物からなる。 

【0018】 ミルベマイシンD(C33H48O7)は、放線菌Streptomyces hygroscopicus subsp. aureolacrimosusが産生する16員環マクロライド類である。 

【0019】 イベルメクチン(イベルメクチンB1a及びイベルメクチンB1b)及びミルベマイシンDの化学式を図1に示す。 

【0020】 本発明において、イベルメクチン及びミルベマイシンDは、イベルメクチン及びミルベマイシンDの塩又は溶媒和物も含む。塩としては、好ましくは医薬として使用され得る医薬として許容される塩が挙げられ、塩水和物も塩無水物も含まれ、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基との塩;メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基との塩;リジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸との塩及びアンモニウム塩が挙げられる。当該塩は、酸付加塩であってもよく、このような塩としては、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機酸;アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との酸付加塩が挙げられる。 

【0021】 さらに、本発明において、イベルメクチン及びミルベマイシンDは、イベルメクチン及びミルベマイシンDの水和物等の医薬として許容し得る各種溶媒和物や結晶多形等も含む。 

【0022】 哺乳類Hippo経路に関わる分子の具体例としては、Hippo経路のコアコンポーネントであるMST1/2(mammalian STE20-like protein 1/2)キナーゼ、LATS1/2(large tumor suppressor homolog 1/2)キナーゼ及びそれらのアダプター分子であるSAV1(Salvador Homolog 1)、MOB1(Mps One Binder Kinase Activator 1)、当該コアコンポーネント上流の分子であるFAT4(FAT tumor suppressor homolog 4)、DCHS1/2(Dachsous1/2)、NF2(neurofibromin-2)、FRMD6(FERM domain-containing 6)、 WWC1(WW and C2 domain-containing 1; 別名KIBRA)及びRASSF1/5(Ras association family member 1/5)、並びに当該コンポーネント下流の分子であるYAP1(Yes-Associated Protein 1)/TAZ(transcriptional co-activator with PDZ binding motif)及びTEAD1-4(TEA domain family 1-4)等が挙げられる。 

【0023】 癌がHippo経路に異常を有する癌であるか否かは、癌細胞において上記のMST1/2キナーゼ、LATS1/2キナーゼ及びそれらのアダプター分子であるSAV1、MOB1、並びに当該コアコンポーネント上流の分子であるFAT4、DCHS1/2、NF2、FRMD6、WWC1及びRASSF1/5等に異常があるか否かを確認することにより決定することができる。これらの分子の異常の確認は、これらの分子の発現量や活性を測定することにより行うことができる。例えば、ELISA等の方法により発現タンパク質を定量したり、ウエスタン法でリン酸化を定量したり、PCR法により遺伝子の転写量を測定すればよい。 

【0024】 Hippo経路に異常を有する癌として、肝癌、胆管癌、悪性中皮腫、唾液腺癌、食道癌、口腔癌、胃癌、膵癌、子宮頚癌、子宮体癌、子宮肉腫、膀胱癌、脳腫瘍、悪性骨腫瘍、筋線維肉腫、横紋筋肉腫、非メラノーマ皮膚癌及び外毛根鞘癌等が挙げられ、イベルメクチン又はミルベマイシンDを有効成分として含む癌の予防又は治療剤は、これらの癌の予防又は治療剤として用いることができる。本発明のイベルメクチン又はミルベマイシンDを有効成分として含む癌の予防又は治療剤が予防又は治療対象とする癌からは、大腸癌、直腸癌、肺癌、膠芽腫、メラノーマ、尿路上皮癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、NF2異常神経鞘腫は除かれる。 

【0025】 本発明のイベルメクチン又はミルベマイシンDを有効成分として含む癌の予防又は治療剤は、製薬上許容される担体や希釈剤等を含んでいてもよい。担体としては、限定されないが、生理的食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水グルコース液、及び緩衝生理食塩水等が上げられる。 

【0026】 投与経路は、経口投与、又は口腔内、気道内、胸腔内、直腸内、腹腔内、皮下、筋肉内及び静脈内などの非経口投与が挙げられる。望ましくは経口投与である。投与形態としては、種々の形態で投与することができ、それらの形態としては、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、シロップ剤、細粒剤、噴霧剤、乳剤、座剤、注射剤、軟膏、テープ剤等が挙げられる。 

【0027】 乳剤及びシロップ剤のような液体調製物は、水、ショ糖、ソルビトール、果糖などの糖類;ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;ごま油、オリーブ油、大豆油などの油類;p−ヒドロキシ安息香酸エステル類などの防腐剤;ストロベリーフレーバー、ペパーミントなどのフレーバー類などを添加剤として用いて製造できる。 

【0028】 カプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤などは、乳糖、ブドウ糖、ショ糖、マンニトールなどの賦形剤;デンプン、アルギン酸ナトリウムなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤;ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンなどの結合剤;脂肪酸エステルなどの界面活性剤;グリセリンなどの可塑剤などを添加剤として用いて製造できる。 

【0029】 注射剤は、水、ショ糖、ソルビトール、キシロース、トレハロース、果糖などの糖類;マンニトール、キシリトール、ソルビトールなどの糖アルコール;リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、グルタミン酸緩衝液などの緩衝液;脂肪酸エステルなどの界面活性剤などを添加剤として用いることができる。 

【0030】 本発明の癌の予防又は治療剤は、さらにpH調整剤、抗酸化剤、安定化剤、保存剤、増粘剤、キレート化剤、保湿剤、着色剤、等張剤等を含んでいてもよい。 

【0031】 本発明の癌の予防又は治療剤の投与量は、限定されないが、含有される成分の有効性、投与形態、投与経路、疾患の種類、投与する患者の体重、年齢、病状等の特性、あるいは医師の判断等に応じて適宜選択される。例えば患者の体重1kgあたり約0.01μg〜約100mg、好ましくは約0.1μg〜約1mg程度の範囲である。投与量は1日1〜数回に分けて投与することができ、数日又は数週間に1回の割合で間欠的に投与してもよい。
 
<引用終わり>
 
上記には、
 
「予防又は治療対象とする癌からは、
 
大腸癌、直腸癌、肺癌、膠芽腫、
 
メラノーマ、尿路上皮癌、前立腺癌、
 
乳癌、卵巣癌、NF2異常神経鞘腫は除かれる。 」
 
と書かれています。
 
これは現状では、ということです。
 
現在、脚光を浴びている抗がん剤
 
ニボルマブ(Nivolumab、商品名:オプジーボ)は、
 
最初、登場したときには
 
悪性黒色腫(悪性メラノーマ)の治療のみの
 
効果しかうたっていませんでした。
 
今は肺がんや胃がんにも効果があると
 
いうことで治験が進んでいます。
 
いいですか。
 
新薬、モノクローナル抗体薬の
 
ニボルマブだって、
 
点滴治療で腫瘍が消滅する人もいれば、
 
効果がなく悪くなる人もいるのです。
 
前に書いた、シモンチーニ博士の
 
重曹治療だって、効く人もいたし、
 
効かない人もいたのです。
 
私は本当はお薬が効くかどうかの
 
エビデンスは必要ないと思っています。
 
お薬の効果は
 
自分の体が教えてくれます。
 
私は医者ではありませんので
 
医者の極端なエビデンス主義を
 
本当に嫌っています。
 
だって、たとえ、正確なエビデンスがあっても
 
自分が使ったときに効果がなければ、
 
がんが寛解、消滅してくれなければ、
 
まったく、そんな、おくすりを使う意味
 
ないじゃないですか?
 
効果があることと、エビデンスがあることとは
 
別物なのです。
 
私たちは研究者でも、がん患者で荒稼ぎしている
 
臨床医でもありません。
 
私はここまで書いてきましたが
 
ふざけてここまで書いてきたわけではありません。
 
効果の可能性があるお薬やサプリメントに
 
焦点を絞って書いています。
 
私の推奨するおくすりはわかったけど、
 
じゃあ、どうすればいいんですか!
 
と聞かれるかもしれません。
 
これに対して私は、
 
自分の責任において
 
試してみるしかありません。と
 
お答えします。
 
私自身そうやって命拾いしたからです。
 
実際のところ、
 
経口抗真菌薬のイソコナゾールにしても
 
経口駆虫薬イベルメクチンにしても
 
経口投与ですから、試用が楽ですし、
 
最初の1回目の1錠を飲んだだけで、
 
ご自分で効果の有無がわかると思います。
 
なぜなら、この2つは
 
殺菌、除菌、駆虫の力を有しており、
 
体内に抗生物質の
 
必要血中濃度に達する量を
 
与えるだけで、
 
血液中の悪玉病原体を叩いてくれます。
 
悪玉病原体が体内から、
 
わずかでも排除されたとき、
 
おそらく、ご自分の体調の変化に
 
気付くはずです。
 
霞が晴れたような感覚、
 
体が軽くなるような感覚、
 
これがあれば、飲み続けても問題ないでしょう。
 
これは効いているからです。
 
特にイベルメクチンは、
 
必ずやデトックスがおきます。
 
つまり、おトイレに直行です。
 
そして、驚くほどのデトックスに
 
驚くかもしれません。
 
それが治癒への第一歩と信じています。
 
(続く)
 
マイナビニュース様より引用:
 
ノーベル賞受賞の「イベルメクチン」が
胆管がんの治療に有効 - 九大など[2015/12/22]
http://news.mynavi.jp/news/2015/12/22/141/
九州大学と日本医療研究開発機構は12月22日、肝内胆管がんや混合型肝がんの原因遺伝子を特定し、今年ノーベル賞を受賞した抗寄生虫薬イベルメクチンが肝内胆管がんの治療薬となりうることを発見したと発表した。
同成果は、九州大学 生体防御医学研究所 西尾美希 助教、鈴木聡 教授ら、および九州大学病院別府病院 三森功士 博士、産業技術総合研究所 新家一男 博士らの研究グループによるもので、12月21日付けの米科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(米国科学アカデミー紀要)」オンライン版に掲載された。
同研究グループは2012年に、「MOB1」ががん抑制遺伝子として作用することを証明するとともに、このシグナルが皮膚がんの原因となることを示している。今回、MOB1をマウスの肝臓で欠損させることで、肝がんの中でも特に肝内胆管がんや混合型肝がんを発症すること、これらがんの発症には、このシグナルの下流で転写共役因子「YAP1」や細胞増殖の調節に関わる分泌タンパク質「TGFβ2/3」が増加することが重要であることを見出した。
また、YAP1を標的とする抗がん剤を天然物ライブラリから探索し、抗寄生虫薬「イベルメクチン」や「ミルベマイシン」が実際に肝内胆管がんの治療に有効であることを、MOB1欠損マウスやヒト肝内胆管がん細胞移植マウスを用いて個体レベルで証明した。
同研究グループによると、YAP1を標的とする薬剤として、イベルメクチンなどの既存の天然物だけでなく、新規天然物や新規低分子化合物も見出しつつあり、今後肝内胆管がんや混合型肝がんに奏功する治療薬を単離できる可能性が高いとしている。
 
 
メリアルジャパン様のページから
<寄生虫との戦いに革命をもたらしたイベルメクチン>
 
1.多くの動物種に有効な“魔法の薬”
毎年12月10日にノーベル賞授賞式が行われその年のノーベル賞受賞者が表彰されます。ウィリアム・キャンベル氏と大村智氏に2015年ノーベル生理学・医学賞が贈られると発表されると動物薬業界は喜びに沸きました。この二人の科学者は非常に効果の高い寄生虫駆除薬であるイベルメクチンの発見と開発に貢献したことが認められました。そして人道主義者によるイベルメクチン無償供与により、発展途上国の何百万人という人々を苦しめた寄生虫起因の悲惨な2つの病気は根絶されつつあります。
ではなぜ動物薬業界から称賛の声が上がったのでしょうか?それはイベルメクチンが当初は動物薬として開発され、それから何十年もの間、多くの深刻な動物の寄生虫駆除に役立ってきたからです。獣医療と動物薬ビジネスに真の大変革をもたらした数少ない医薬品のひとつといえるでしょう。イベルメクチン(またその関連医薬品)がどのように素晴らしい医薬品であるか、そしてどうして業界にとって革命的であったのかという点を検証してみましょう。

2.多様な敵に対応する守備範囲の広い武器
ペットや産業動物を苦しめる寄生虫にはいろいろあります。腸管や循環器の中に寄生する幼虫や成虫から、皮膚の上やその中に寄生する昆虫やダニその他の節足動物まで、多種多様です。寄生する場所が体内でも体外でも、寄生虫により深刻な疾患が引き起こされ、宿主である動物が病気になったり、時には死に至ることさえあり、産業動物においては動物の健康と生産性に大きな損害をもたらすことになります。
イベルメクチン開発以前に使われていた寄生虫駆除薬は、ある特定の寄生虫にのみ有効な場合が多く、獣医師や畜産農家はいくつもの医薬品を使わなければならず、複雑な薬剤投与管理に苦労していました。非常に幅広い効果を持つイベルメクチン登場によってそれがすべて変わり、たった一つの薬剤で非常に多種多様な有害寄生虫を殺すことが可能になりました。その結果、様々な寄生虫の駆除を一つの製品で行うことが可能となり、投薬計画がシンプルになり、動物にかかるストレスも減りました。
寄生虫によってはその異なるライフステージにもイベルメクチンが有効で(つまり成虫にも幼虫にも薬が効く)寄生虫の侵入サイクルを止めるための価値ある武器であることが証明されました。
イベルメクチンの特に優れた点は内部寄生虫(宿主動物の体内に寄生)と外部寄生虫(宿主の皮膚に寄生)の両方に対して同じように高い効果を持つ点です。イベルメクチンが導入された結果、endectocide(内外部寄生虫駆除薬)という、内部寄生虫と外部寄生虫の両者を駆除できる製品を表す全く新しい科学用語が生まれました。

3.幅広い駆虫を可能にする全身性の作用
イベルメクチンのもう一つの革新性はその浸透力にあり、経口・局所(外用)・注射のいずれの投与方法でも体全体の寄生虫に到達します。以前の駆虫薬の多くは皮膚上の寄生虫には局所投与、腸管内の寄生虫には経口投与が必要でした。イベルメクチンの浸透力のおかげで寄生部位の違う多種の寄生虫を簡単に駆除できるようになりました。たとえば牛に1度注射をすると腸管内と肺の中の寄生虫だけでなく一定の外部寄生虫にも効果があります。
この特長により、それ以前の治療法では対処できなかった寄生虫の駆除までもが可能になりました。たとえば、イベルメクチンの出現以前は、“blood worm(住血寄生虫)”の幼虫は馬の血管内で今よりも頻繁に見つけられました。またイベルメクチン出現以前は致死性の高い犬糸状虫に対し、簡単で効果のある予防薬はありませんでしたが、今では毎月1回の経口剤の投与で犬糸状虫の幼虫を駆除し犬の心臓・肺や周辺の血管で成虫になるのを防ぐことができるようになりました。
その上、イベルメクチン独特の全身性の作用による有効性には持続性があり、以前より長い期間寄生虫に効果を発揮することがわかりました。このことは、この医薬品が現状の寄生虫を駆除するだけでなく、戦略的に投与されれば寄生虫のライフサイクルを分断し、動物が生息する環境中から寄生虫駆除を推進できることを意味します。
 
4.類を見ない有効性
イベルメクチンのもっとも革新的な側面はその有効性であると言えるでしょう。この薬品は、死滅させるのが特に難しいと言われてきた寄生虫にも有効で、ほかの薬剤に耐性を持つようになった寄生虫にも効果があります。その一例を挙げてみます。牛で見られるある種の胃虫は幼虫から数週間または数か月間“発育停止“状態となり、その間は従来の駆虫薬は効かなくなっていましたが、イベルメクチンはそうした“冬眠して”難を逃れるタイプの害虫にも有効であることが証明されました。
さらに、その有効性は類を見ないほどで、従来の薬の何百分の一、または何千分の一の量の投与で十分効果がありました。特に産業動物の生活環境に寄生虫が既に蔓延している状態では既存の駆虫薬を繰り返し大量に投与しなければなりませんでしたが、この新しい“魔法の薬”のおかげでかなり少ない用量の投与でのコントロールができるようになり、さらに完全駆除も可能となりました。そして革新的な新しい処方やさらに簡単な投与管理が考案されました。イベルメクチンは正に寄生虫駆除の新しく戦略的な時代を開いたと言えるでしょう。
 
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