物見櫓(ものみやぐら)?の鯱(しゃちほこ)を修復しました。 | オリベストリートの骨董店 仏像を楽しむ「珍品家」│

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 愛知県犬山市の骨董店 「珍品家」 です。


 珍品家にある鯱(しゃちほこ)3体、何れも物見櫓(敵の様子を見る見張り台)の屋根の鬼瓦の位置にあったものだと思いますが、内2体が美濃地方の出所が分かるシールが貼付してあります。


 このもろくて割れやすいやっかいな瓦、無傷のものは少なく、大半が経年により割れていますが、欠けていても この姿形が好きで集めてきました。


 下の写真

 一度は苦労して修復した鯱なんですが、四軒長屋の狭い珍品家、おそるおそる歩いていたのに、かかとが鯱本体に当たってしまい、倒れて鰭(ひれ)等の各部位が割れてしまいました。


 



下の写真

 倒れる前の鯱です。




下の写真

欠損部分、角、背鰭(せびれ)の欠けを修復しまいた。




下の写真

 欠損した尾鰭(おびれ)を形良くくっけて、尻鰭(しりびれ)も形成しました。

尻鰭(しりびれ)等、欠けた部分も補修しました。





下の写真

細かい作業ですが、少しづつ原形に近くなってきます。

尻鰭と胸鰭の間にある白色の四角い紙がこの鯱の出所が記載してあるシールです。




下の写真

どうですか、完成までもう少しです。

薄く青白い箇所が補修箇所です。




少しずつ格好がついてきました。

 気長な作業ですが、細かい作業で姿形が鯱本来の原形に近くなってくると、凜(りん)として格好良いですね。


 この鯱(しゃちほこ)、お城の物見櫓から攻寄る敵に睨みをきかせる重要な任務があったようです。

 少々、場所を取りますが、セットすると圧巻ですよ。