論文の書き方 | 鎮守府将軍のブログ

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論文を作成するにあたり、
そもそも理解しておくべき事があります。

それは、「論文とはどのようなものか」という、
執筆以前の話ではあるのですが、
このどのようなものか、が分かっていないと、
論文としての低を成さないし、
評価されることもありません。

それが学生で、卒論なのであれば、
卒業自体も怪しい結果になりかねません。

そこで、論文を作成するための大前提として、
分かってるよそんなことは!と思わずに、
入口から再確認をしていきましょう。

まず、論文というものは、特定の研究テーマに関して、
その事象を調べ、新しい理論を導き出し、公表するためのものです。

その為には、

①事象に対する客観的な文献や資料を幅広く集めたり、

②集めた資料を分析し、問題点や課題の発見と設定、
③解決するための材料や方法の設定、
④それらに基づく実験や懸賞の結果、
⑤そして結果に対する考察と議論を行い、
⑥自分の研究の成果としてそれらの意見をまとめる。

といった工程が必要になります。

これらは論文を作成する為の必要な要素ですが、
当然ながらこれらの要素は、実際の収集や実験といった、
研究の「工程」と同じものです。

また、研究の工程で得られる情報を、
文章としてまとめたものが論文になりますが、
論文自体にもその構成やアウトラインの作成が必要になります。

まずは、論文を書く、というよりも、
論文を書くために必要な情報・材料を集める、
といった感じです。


ここで確認しておきたいことは、
論文というのはテーマを自分で設定する時点からして、
あらかじめ問題が設定されているレポートとは、
全くの別物であるという点です。

すなわち、論文のテーマは、
自身の日常や学問上の関心・疑問・主張に沿って設定します。


そこに「独自性」や「新規性」といったものが加わると、
研究テーマに対する論文としては、まず合格と言えます。

自分の発案・工夫・アイデアによって、
設定したテーマの課題を解きほぐし、
読者に対して再現できるような順序だてられた、
説得力のある、必要な情報を網羅したものにしていきます。

言い換えれば、読者に自身の着眼点と発見を公表し、
説得することが出来て初めて論文になるのです。

まぁ、厳密にいうと学生(卒論)の場合には、
必ずしもそこまでの独自性と新規性を求められないかも知れませんが、
論文とはどういったものかを知っての取り組みと、
知らずの取り組みでは全く別の結果と評価になるのは間違いありません。

重要なのは、
研究テーマの設定から結論にいたるまで、
自身で問題
意識をもち、資料を収集・整理・分析し、
考察・検討を加え、自分なりの結論を得るということです。

ついでにいうと、論文の価値というものは、
上で書いた独自性と新規性の有無、
そして、もちろんそこに説得力があるかどうか、
これらで決まります。

従って、

① 引用した情報を並べるだけでは論文にならない。
② 首尾一貫して論理の鎖で繋がれていないものは論文にならない。
③ 先行研究や他者の批判だけでは論文にならない。
④ 過去の論文や書籍の要約や比較、分析だけでは論文にならない。
⑤ 引用した情報の出典が明示されていないものは論文にならない。
(論文にならないどころか、これは、剽窃になり犯罪である。)

といったように、
「どのようなものは論文でないか」もいう事ができる。

レポートとの違いは元より、
論文とはどのようなものかを理解していないと、
特に学生はこのように論文自体になっていないケースもあるので、
充分に注意して欲しい。

【サイト紹介】
論文作成に役立つサイトを紹介。
初めてでも分かる論文作成入門