本日、2024年3月31日。
博多中洲の老舗映画館
「中洲大洋映画劇場」が
幕をおろしました。
1946年(昭和21年)4月3日開館。
実に78年の歴史であります。
開業当時は木造だったそうで、
1952年に鉄筋コンクリートに改装。
その後、内装をリニューアルしながら今日まで78年間、営業を続けてきたのでした。

現在は昭和レトロなヨーロピアンスタイルの内装で、館内ロビーには「キネマ・カフェ」というカフェもあって、お洒落な雰囲気を醸しています。

"建物の老朽化の為取り壊し"
ということで、仕方ないと云えば仕方ないけれど、
今では貴重な存在とも云える、本当に映画館らしい映画館が、消えてしまうのは、寂しいかぎりです。

私は若い頃は結構な映画マニアで、「キネマ旬報」は通読、読む本は映画関係のものばかり、
映画サークルにも入って、アーダコーダと議論し合い、等々いっぱしの通ぶっていたのでした。
もちろん「中洲大洋」にも足繁く通ったものです。
「我が青春の映画館」です。

時は流れ、年も取り、環境も変わるなか、私自身も段々映画から遠ざかっていかました。
その間、巷には「シネマコンプレックス」なるものが現れ、ロードショー館や、名画座などは次々と姿を消して行きました。
「中洲大洋」は、そんな流れにも負けず、本当の映画館として、今日まで存在してきたのです。

「シネコン」の登場は、何処に行っても皆同じという、画一された現代の象徴の様な気がします。
効率化と引き換えに、感動を失くしました。
少なくとも私は、「シネコン」で映画を観ても、余韻が残らないのです。
観てる時は、感動していても、一歩外に出たら、キレイサッパリという感じなのです。

時の流れ、時代の変化に抗う事はできないけれど、
また一つ青春が消えていきました、、、📽️

追記
閉館にあたって、「中洲大洋」さんが"さよなら興業"と銘打って、館にゆかりのある様々な映画を映画を上映されました。
その中に、なんと、「新しい地図」三人の主演映画を取り上げて下さったのです。
本当に素晴らしい、粋な計らいかと、感動いたしました。

稲垣吾郎━「半世界」
草彅剛━「ミッドナイトスワン
香取慎吾━「凪待ち」

「半世界」
観にいきました。
"生きる"って、なんて辛いのだろうと、胸が痛くなりました。
公開当時━2019年だからもう5年前になるのね━はここまで辛さ感じなかった様な気がしたのだけど、年なのかなぁ、、、。
💗💛💚