カンボジアとマレーシアを旅して来ました。

羽田からクアラルンプールを経由してシェムリアップへ行き、アンコールワットやアンコールトムの遺跡を見て…

次にシェムリアップからクアラルンプールに戻り、長距離バスでマラッカへ。

その後再びクアラルンプールを経由して今度はペナン島に。

全11日間の旅は、楽しかったと言えば楽しかったのですが、ひどく疲れた旅でもありました。

途中風邪をひいてしまい、一旦は症状の改善が見られたのですが、帰国と同時にぶり返し…

思えばちょうど一年前の11月。
放射線治療後のフォローアップの定期CT検査でリンパ節に何やら影が見つかりました。
4ヶ月毎のこのCT検査をひと月前倒しして、「次回は2月に検査をすることにして様子を見ましょう」とノンビリ言うドクターに、「1月〜3月上旬まで長期旅行の予定があるので、旅立つ前に再検査してください!」と正月明け早々の再検査を約束させました。
その時点では、私の頭には全く「再発」の2文字は浮かばず、ただ疑念を払ってスッキリした気分で旅立ちたかっただけでした。

結果的には、2016年1月6日のCT検査と1月8日のPET検査で再発・転移が確定。
今後の治療をどうするか?…

あれこれやることや考えることも出て来て、長期旅行はやむなく中止しました。
出発予定の前々日の夜のことです。

手術や放射線治療ではなく、全身療法である抗ガン剤投与が私にとっての標準治療であることを知ったとき、私は
「あと2〜3年」
…と漠然と想像しました。
これは、私がこれまで見たり聞いたりした経験からくる余命実績の数字です。
私の場合、症状が出る前の早期に判明しているので、この数字よりもう少し長いかも知れませんが。

更に想像しました。
2016年は多分まだ元気に過ごせるだろう。
2017年は徐々に症状が出て、日常生活に支障が出るようになるだろう。
果たして2018年は迎えられるだろうか?
もし迎えられたとしても…
2019年はきっと無理だろうなぁ…と。

そして、
①早急にやるべきこと。
②やっておきたいこと。
③やってみたいこと。
…を書き出し、実行に移して行きました。

あの時、多分まだ元気でいられるだろうと想像していた2016年が、間もなく終わろうとしています。

確かに想像した通り、今のところ、これまでの生活に大きな支障は出ておらず、こうして旅行にも行ける状況ではありますが、体力・気力的にはかなり低下していることを実感しています。

限りある命ですから、早い遅いはあるにせよ誰もが通る道。
小林麻央さんもおっしゃっていましたが、自分の人生が病気一色に塗り固められたくない。
自分が為すべきことをキチンと済ませた上で、自分がやりたいと思うことをやり、楽しく満足のいく生活をしたいと思う。

旅立つ時、
「いい人生だったなぁ」
と、自分も周りの人たちにも思ってもらえるサヨナラがしたいです。