抗ガン剤治療とその副作用について知るためにネット検索していた中で、医療機関関係者による記事とともにとても参考になったのは、治療を受けている患者さん本人やそのご家族のものと思われる闘病記でした。
数年の間、癌と共存しつつお元気に仕事を続けていらっしゃる方のブログには励まされることも多かったです。
一方で、苦しくつらい治療を続けそのご様子を記していた半ばで更新がストップしてしまったものや、ご家族による「亡くなりました」という報告を見つけた時はとてもがっかりして悲しくなりました。

闘病の様子を発信しようとされる方々は、とても前向きに治療に立ち向かっておられます。
医師や家族と心を一つにした結果、「化学療法」という治療法を自ら選択したことでしょう。

今の私は、再発を知る前と同じにとても元気です。
近い将来、脳や骨に遠隔転移して呼吸困難や痛みに泣くことになるだろうとはとても想像出来ません。
身体の中では、ものすごいスピードで癌細胞が増殖を繰り返しているのですが。

そんな今という貴重な時間を、副作用との闘いでつぶして行くことってどうなんだろう?
もったいなくない?
医師は、今すぐというわけじゃないけど抗ガン剤治療は早く始めた方がいいと言います。
薬剤や副作用対策は日進月歩で改良されているし、副作用は個人差が大きいから案外ラクにこなせるかも知れないよと優しい言葉をかけてくれます。
でも私はヘタレなんです。
嘔吐や下痢や脱毛か怖いです。
今の抗ガン剤では完治は不可能といわれています。
苦しい毎日を過ごし数ヶ月や1年の延命が出来たとして、そのことに意味はあるのかと思ってしまう。

再発を知ってからのひと月、悩みに悩んで抗ガン剤治療は受けないという方向で歩み始めたつもりが、気がつけば今にも立ち止まりそうな自分がいます。