「エスキモーに氷を売る」の画像検索結果 著者:ジョン・スポールストラ


バスケットボールのNBAで常に最下位の弱小球団ニュージャージー・ネッツの社長となり、マーケティングの力でNBA27球団中、一位のチケット収入伸び率を記録し続けた著者のマーケティング理論『ジャンプ・スタート・マーケティング』が学べる一冊。

ジャンプ・スタート・マーケティングとは...


誰も欲しがらない商品を消費者に無理に押し付けるのではない。


誰も欲しがらない商品を取り上げて、その販売戦略を買え、作り直し、あるいは中身を入れ替えて、お客が買わずにいられないものにすることである。



著者によれば...


チームが強くなればチケットが売れるという理屈は、もっともなことのように聞こえるが、その理屈は、最高の商品が最大のシェアを獲得するというのと同じように間違っている


最高の商品を、最大の広告予算を使って、最良のマーケットに売り込み、最大のシェアを獲得するといったチャンスには出会うことはない


『自社の商品がわれわれを救うことは無い』という基本概念のもと、

どうすればチケットが売れるかを考え抜いたジョンは...


「自分のチーム(ネッツ)の試合」を売り込むのではなく、

「相手チーム、そこに在籍するマイケルジョーダンなどのスター選手」を売り込むことに決めた。

(そのチームのホームゲームならチケットは完売。普通見ることが出来ないけど、ネッツのチケットなら見れる!)



ジャンプ・スタート・マーケティングの基本は...


①ターゲットを『自社商品に興味のある人』に絞る。

②もう少し余分に買ってもらう。

③もう少し早く買ってもらう。

④顧客が欲しがる商品だけを売る。


というルールを徹底することで成果を上げ、スポーツ業界だけでなく全てのビジネスに通用するマーケティング理論にした。

またこれは、売上だけでなく、組織風土や教育にもつながる。

ジャンプ・スタート・マーケティングを行えば、遅刻の常習者が早めに来るようになったり、やる気の乏しい社員が遅くまで仕事に熱中するようになり、

社員が仕事上の改善点についてアイディアを思いつき共有するようになる。


マーケティング+マネジメントを同時に学べる一冊でした。



<吸収するべきフレーズ>

・自社の商品がわれわれを救うことはない。


・だめになっていなくても、いま改善しておいた方が良い。


・クライアントをヒーローにする。

 →『年次報告書』をつくるのは、意思決定者をヒーローとしてその上長に知らせるためのものである。


・自分の仕事の重点を、新進のスーパースターにおき、やる気が乏しい人たちは放っておくかクビにする。

 →やる気が乏しい人にやる気を起こさせる最も良い方法は、無理にやる気を起こさせるようにしないこと。

さすがアメリカ、ドライ...だけど一理ある。

無理にやる気を起こさせることに注力するより、やる気が起きる仕組みをつくる方を考えることが必要だと思う。


・すべての顧客が平等だと考えるのは、すべての従業員が平等だと考えるのと同じくらいばかげている。

 →ストイックに見えますが、

 「いつもお世話になっているお客様には特別あつかいを...」

 「成果を上げた社員には、さらなる報酬を...」 という要素が強い。


  これは 「平等」ではなく「公正」 という意味合いで、必要な考え方だと思う。


・セールススタッフはあなたに100ペセタ札を渡し、自分では10ペセタ硬貨しか取りません。

 →ジョンは、セミナーで参加者に語りかけます。

 「この中で10ペセタをわたしに下さい。お返しに100ペセタを上げます。」

  そうすると、ほとんどの人が手を上げて渡しにくる。

 

「では、何故みなさん起業しないんですか?」





現在のマーケティングの基礎となる理論も多く、

楽しく、刺激的に学べる一冊でした。


また面白いのが、

題名にある「エスキモーに氷を売る」話は一切出てきません。

考えるチャンスを多く与えてくれる本でした。