高校の夏休みに入る直前に、初めて読んだ事を記憶している。
短編だけれど、印象的だった。

この間ある雑誌を読んでいたら
檸檬の舞台となる京都の丸善には
今でも小説の真似で檸檬を置いて黙って帰る人が時々いて
店員さんは、その場面に遭遇する度に
「ああ、またやったな」とくすっと思う、ということが書いてあった。
それでまた読み直したくなった。

古ぼけた、ちょっと埃の匂いがするような、白黒の世界の中に
檸檬の黄色が、ぽっつりと鮮やかに置かれているようなイメージ。
その対比が、高校生の私に印象的だったのかな。

文章のみずみずしさにも、改めて感心。