先日、次男と一緒にテレビを観ていた時のこと   だ。

 お笑い芸人がくだらないことを言ってボケた。
 その芸人に対して、次男と私が同じことを、
 全く同じタイミングで言った。

 一瞬の間があって、2人で大笑いしてしまっ   た。

 全くどれだけ仲がいいのか(笑)

 思わず、
 「オカンな、あんたと結婚したいわ」

 次男は苦笑い。

 これは珍しいことでもなく、次男とは笑いのツボが全く同じで、感動するドラマや、泣けるポイントもほぼ同じ。
 一緒にいて、これほど幸せなことはない。

 もちろん、初めからこんな親子だったわけでは   ない。

 次男が東京から帰って来たばかりの頃は、
 ほとんど会話もなく、
 一緒にご飯を食べることも少なかった。

 そんなとき、家族相談士の阿部さんの言葉が
 私の心に飛び込んできた。

 「言葉では本当の思いは伝えられない」

 お母さんはあなたの味方だよ
 だからゆっくり休んでいいんだよ

 何度繰り返して言っても伝わらなかった。
 
 ならば!

 朝、寝ている次男に必ず、仕事行ってくるから   ね、と明るく声を掛ける。
 たとえ、返事は無くとも。

 次男の好きな献立を考えて作る。
 
 食べてくれたら有難うと言う。
 (食べてくれなくても決してがっかりしない)

 次男のいる所ではなるべく笑う。

 この4つのことを実行した。

 すると、少しずつだが、次男が居間で過ごす時    間が増え てきたのだ。

 次にお笑い番組やドラマなどを次男と一緒に観   るようにした。

 一緒に観ることで、自然に一緒に笑ったり、感動したり、なるほどなと思ったり。
 
 感情を共有するようになる。

 共有がいつのまにか共感へと変わっていった。

 言葉では伝えられなかったことが、
 行動で示すことによって伝わったのだ。

 私のことを味方だとわかってくれたからこそ、
 今の次男と私の関係があると思っている。