心療内科さくらクリニックが月に1度行っている家族相談会。
家族相談士の阿部直樹さんが相談会を取りまとめている。
この会で阿部直樹さんに初めてお会いした時、私は思わず、やっとお会いできました!と言ってしまった。
岩手で不登校や引きこもりの支援に20年も前から関わっている方で、早く阿部さんに相談したいとずっと思っていたから。
相談会は二部構成になっていて、前半は阿部さんの講話。後半が参加者からの相談を皆で考える時間となっている。
講話は毎回とても分かりやすく、聞いていてなるほどなと思うようなお話ばかり。
参加者は皆、分かる分かると頷いて聴く。
後半の、相談を受け付ける前に必ずやることがある。
それはよかった探し。
この1ヶ月の間にあった、よかったことをそれぞれが話すのだが、初めはよかったことなんて何もないと皆が口を揃えて言う。
私も、この状況で何がよかったことなのか、と思ったものだ。
これは、初対面の人もいるなかで、場を和ます為にやっているのだろうと初めは思っていた。
しかし、何回か通ううち、それ以上の意味があることに気付く。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20171228/14/chinami1203/00/ed/j/o0960054014100094392.jpg?caw=800)
よかった探しのあとは、いよいよ相談のある人に今一番困っていることを話してもらう。
そして、ここからがすごいことなのだが、阿部さんは会の進行をするだけで、何かいいアイディアはないかと参加者に問いかけてくる。
自分の悩みで精一杯のはずの参加者が、他の人の悩みに答えられるのか。
不思議なことに、自分の悩みには解決法が全く無いように思えるのに、他の人の悩みには何とかして答えを出そうと皆が真剣になる。
そして、必ず何かの解決法が見つかる。
この相談会に参加するようになって4年近くになるが、毎回とても幸せな気持ちで帰ることができる。
ただ同じ悩みを持った仲間がいるから、答えが見つかるから。
だけではない。
自分も皆のために、皆も誰かの為になれる。
その思いが一人一人を勇気づけているのだと思う。
引きこもりに悩んでいる保護者の皆さん、ぜひ、当事者ではなく、保護者や支援者を診察してくれる心療内科を見つけて下さい。
そういうところならば、きっと家族相談会を開催していると思います。
一人で悩まずに、まず家族相談会に繋がりましょう!